人工甘味料を日常的に摂取すると体の代謝システムが混乱をきたす可能性ありと判明:米研究

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flickr_Yeah Im Kenny

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人工甘味料を使った飲料水のダイエット効果を疑問視する声は前々から聞かれていたが、またそれを裏付けるような研究結果が『Trends in Endocrinology & Metabolism』誌に発表された。

米インディアナ州パデュー大学の研究チームが、人工甘味料入り炭酸飲料を長期間飲んできた人たちの健康状態を調べた過去5年分の研究論文を精査したところ、1日1杯でも、日常的にダイエット炭酸飲料を飲んでいた人たちは、高血圧、心臓病、脳卒中、糖尿病、メタボリックシンドロームにかかる割合が非常に高いことが分かった。

研究チームの主任研究者のSusie Swithers教授(専門は心理学と行動神経科学)によると、通常、私たちの体は甘味を感知すると、ブドウ糖=カロリーを摂取する準備をしようと反応し、血糖値や血圧を調節するホルモンの分泌を開始するが、人工甘味料の場合、感知した味は甘いのに、実際体に入ってくるものはブドウ糖ではない。すると体と脳は「甘いからといって糖分とは限らない、カロリーがあるとは限らない」と学習するようになる。ところが普通に生活をしていれば、当然、何らかの形で自然の糖分も摂取する。そんな状態が続くと、体と脳は甘味を感じたときにどう反応すればいいのか分からなくなり混乱してしまう。そして健全な代謝のバランスが崩れてあちこちに支障が出るようになる、というのがSwithers教授らの説だ。また、ダイエット中の人は「飲み物をダイエット飲料に変えているから、ケーキを食べちゃおうかな」といった行動に走りがちで、これがまた「混乱」に拍車をかける要因になっているという。

業界団体は「人工甘味料は科学的研究をもとに安全性と効果が証明されている」と反論しているが、研究チームは「人工甘味料の日常的摂取はやめたほうがいい」と指摘している。

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