1週間のテント生活で体内時計がリセットされ、不眠や夜型生活から脱出できる可能性あり:米研究

2013年08月04日 12時30分

2013年08月04日 23時30分

flickr_iwona_kellie
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昼夜が逆転している、夜なかなか眠れないなど、体内時計がおかしくなってしまっている人は多いのだろう。睡眠と覚醒のパターンには太陽光とホルモンの分泌が重要な役目を果たしており、昼間はなるべく太陽の光を浴びる、夜はなるべく人工の光にさらされないようにして過ごすことが快眠のポイントだ。と、分かっていても、染みついた生活パターンはなかなか変えられず、悪循環が続いているという人は、夏の休暇を利用して1週間ほど屋外でテント生活をしてみてはどうだろう?

米コロラド大学の研究者Kenneth Wright教授が、家でも職場でも人工の光にさらされていことがほとんどという「夜型」の被験者8名に、コロラドのボルダーで1週間、テントによるキャンプ生活を送ってもらった。キャンプ中、彼らが浴びる光は昼間の日光と、夜のキャンプファイヤーの明かりのみ。

キャンプ開始当初、被験者は真夜中過ぎまで眠れず、朝の起床時間は8時頃だったが、1週間経つ頃には(睡眠時間そのものに変化はなかったものの)眠りに落ちる時間と起床時間がキャンプ開始時より2時間前にシフトしていた。つまり、キャンプ開始時に2時間ずれていた体内時計がリセットされたのだ。

睡眠ホルモンのメラトニンは、太陽の光を浴びることによって生成されるが、実際に分泌が開始されるのは約15時間後。暗くなるにつれ分泌量が増え、夜中の2時頃にピークとなる。その後、徐々に分泌量が減り、起きる1時間前ぐらいに最も低下するのだが、夜型の人の場合、出勤など、必要に迫られて朝起きても、体の中はまだ夜の状態。だから起きても眠いし、頭がすっきりせず、(体内時計のずれが2時間だとしたら)2時間後ぐらいにようやくメラトニンの分泌が低下し、頭と体が覚醒してくるわけだ。今回の被験者もこのパターンだったが、キャンプ生活をするあいだにホルモンの分泌パターンに変化が見られたそうだ。

「さすがにキャンプは無理」という場合でも、「昼休みに散歩をする、夜は照明を落としてテレビやパソコンは使わないといった工夫をすれば、寝る時間を早められ、より効率的に昼間の予定をこなせるようになる」とWright教授は指摘している。

この研究結果は、生物学を中心とする学術誌『Current Biology』に発表された。

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