子ども最優先の教育ママたちは充実した人生を送り、幸福度も高いことが判明

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やりたいことや趣味など、自分のことは後回しで、とにかく子ども中心、子どものことが最優先の親は、教育熱心ではあるが、「ヘリコプター・ペアレント」(子どもを常に上から監視し、何かあったら急降下してくる過保護、過干渉な親)、「タイガー・ママ(マザー)」(厳しい教育ママ)などと呼ばれることもあり、子どもの自主性を重んじる欧米ではあまりいいイメージを持たれていない。そのような親は「自分を犠牲にしていて、人生を楽しんでいない」「自分の幸福を損なっている」との固定観念を持たれがちだ。しかし本当のところはどうなのか?

オランダのアムステルダム自由大学と、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究者が、トータル332人の親にアンケート調査を行い、データを分析したところ、子ども最優先の親ほど幸福度が高く、自分は有意義な人生を送っていると思っていることが分かった。

データの収集は、Amazonのウェブサービス「Mechanical Turk」を利用したオンライン調査の形で行われた。調査は2回に分け、1回目では、18歳以下の子どもを1人以上持つ親136人に自分の子育てスタイル、子どもの優先度を自己評価してもらい、その後、「子どもがいるおかげで有意義な人生を送れている」など、いくつかの項目に当てはまるかどうかを答えてもらっった。

2回目の調査では、186人の親に前日に行った活動について、①子どもに関係する活動、②子どもと関係ない活動をそれぞれ1つ以上報告してもらい、それらの活動に従事していたときの気持ちを自己評価してもらった。

その結果、子ども優先の生活を送っている親たちほど幸福度、目的意識が高く、人生に充実感を覚えていること、子育てにかかわる活動をしているときのほうがより前向きな気持ちを抱いているが、それ以外の活動に従事しているときもネガティブな気持ちにはなりにくいということが分かった。

主任研究者Claire E. Ashton-James博士は「子ども最優先の親は自分を犠牲にしているというステレオタイプの根拠となる研究はほとんどない。子どもなど、他者のためにお金、時間、労力、気持ちを注ぎ込む人たちは、より充実した幸福な人生という大きな収穫を得ることができる」と述べている。

もちろん、子どもの夢を応援・実現するために最善を尽くしている“タイガー・ママ”もたくさんいるだろう。だがネット上では、「タイガー・ママたちの中には、自分の夢ややりたかったことを子どもに押しつけている人もいる」「子どものためじゃなくて自分のためなんだから、そりゃあ充実感もあるだろうし、ハッピーでしょうね」「親が幸せでも、子どもが幸せとは限らない」等々、相変わらず否定的な反応が多いようだ…。

Ashton-James博士らの研究は社会心理学の学術誌『Social Psychology and Personality Science』に発表された。

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