バイリンガル(以上)の人は教育レベルに関係なく認知症の発症時期が遅れる傾向にあると判明

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認知症を予防するための方法はいろいろ紹介されているが、やはり「言葉」を操ることは大事なトレーニングになるようだ。

英国エジンバラ大学の研究により、バイリンガルあるいはそれ以上の言語を話す人たちは、1つの言語しか話さない人たちと比べて、認知症を発症する時期が約4.5年遅くなることが分かった。

対象としたのは、インド中南部ハイデラバードの移民層に属する認知症(アルツハイマー、前頭側頭認知症、脳血管性認知症)患者648人(平均年齢62歳)。このうちの半数強にあたる391人は、ヒンディー語、テルグ語、ダッキニー語など、複数の言語を長年使って暮らしてきた人たちだ。認知症の初期症状が出た時期について家族や介護者に聞き取り調査をしたところ、2言語以上話す人たちの発症時期が65.6歳だったのに対し、単一言語しか話さない人たちの発症時期は61.1歳だった。

流暢に話せるかどうか、教育のレベルは関係ないそうで、読み書きができなくとも複数の言語を話す人は認知症の発症時期が遅れる傾向にあったそうだ。要は自分の意見や考えを述べるために言葉を正しく選ぼうとしたり、母語とは異なる音を聞いたり、異なる社会規範・文化を理解しようと努めたりすることによって、脳のさまざまな部位が刺激を受け、これがいわゆる「頭の体操」になるらしい。研究者の1人、Thomas Bak医師はこの頭の体操を、体のあらゆる筋肉を鍛えられる全身運動、水泳にたとえている。

エジンバラ大学の研究は、学術誌『Neurology』に発表された。

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