母親が妊娠中に適度な運動を続けていると、子どもの脳の発達も促進される可能性あり:米研究

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米サンディエゴで行われた「神経科学学会」で発表された研究をもう1つご紹介しよう。

妊娠中の運動が肥満や糖尿病の予防になり、ひいては生まれてくる子どもの肥満防止にもつながることは過去の研究でも分かっているが、継続的運動が赤ちゃんの脳の発達にもいい影響を与えることが分かった。

カナダ、モントリオール大学の研究チームが、妊娠中に母親が適度な運動をしていた場合と、運動をしなかった場合で、生まれてきた子どもの脳の発達具合にどのような違いが出るかを調べる研究を行った。運動をしていたグループの母親は妊娠初期から1日15~20分、ウォーキング、軽いジョギング、水泳など少し息が切れる程度のエクササイズを開始し、週に3回、出産直前まで継続した。

出産後、生後8日から12日の新生児(睡眠中)に124個の電極がついたヘアネットをかぶせて様々な音を聞かせ、聞き慣れている音と、新しい音の区別ができているかどうか脳波を測定して調べたところ、妊娠中に運動をしていた母親から生まれた子どもは、運動をしていなかった母親から生まれた子どもよりも効率よく音を区別できていることが分かった。これは聴覚記憶の能力が迅速に発達していること、すなわち脳がより発達していることを示している

子どもにとって音を聞き分ける能力は、話す、周囲の状況を理解するなど、「学習の基本」となる能力だ。「母親が妊娠中に運動をすることによって、生まれてきた子どもは肥満を防止できるだけでなく、脳の発達においても“有利なスタート”を切ることができる」と研究者は主張している。

「運動するのがいい」と言われても、妊娠してからいきなり始めるのではなかなか大変な場合もあるし、できればその前から習慣化しておくのが理想なのだろう。

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