南仏のカフェが注文時の客の態度に応じてコーヒーの価格を変えるシステムを開始

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お客様は神様。少々、乱暴な言葉をぶつけられても、つっけんどんな態度を取られても、お客様商売に携わる者はじっとがまん、という場合が多いだろう。だが、客のほうがマナーをわきまえ、穏やかな態度を取れば、店のほうも「サービスしちゃおうかな」と思うのは人情だ。

南仏ニースのカフェ〈La Petite Syrah 〉が、客の注文の仕方(=丁寧度)に応じてコーヒーの値段を変えるという、新しい価格設定を導入し、話題になっている。新しいメニューでは、「こんにちは、コーヒーを1つお願いします(Bonjour, un café, s’il vous plait)」と丁寧に注文した場合は1.4ユーロ(約198円)、挨拶抜きで「コーヒーを1つお願いします(Un café, s’il vous plait)」と注文した場合は4.25ユーロ(約600円)、単に「コーヒー1つ(Un café)」と注文した場合はなんと7ユーロ(約990円)だ。

カフェのマネージャー、Fabrice Pepino氏によると、ランチタイムにやってくる客は、皆忙しそうで、ストレスがたまっているのか、オーダーの際、店員に横柄な態度を取ることもあるため、最初はジョークのつもりで、この価格設定を始めたのだとか。実際には、この価格は“強制”というわけではないそうだが、カフェの常連客たちは、わざと大げさに丁寧な言い方をするなど、ユーモアを理解してこのシステムを楽しんでいるらしく、店員に対する態度は明らかに変わってきたそうだ。最初はコーヒーを安く飲むための演技だったとしても、それが習慣化すれば、「マナーをわきまえて接すれば、お互い気持ちがいい」と実感するのかもしれない。

ちゃんとシャレがわかって、ジョークに乗っかるところはいかにもフランス人らしい。これが(いい意味でも悪い意味でも)真面目な日本人だと「店側が客にこんな要求をするとは何事だ、失礼だ」と本気で怒りだす人もいそうな気がするのだが…。

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