32度の温水プールで運動をすると血圧が下がるとの研究結果

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flickr_by Home Instead Senior Care Inc.

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高血圧を患う人たちの中には、薬を数種類飲んでも効果が出ないケースがある。しかし、サンパウロ大学(ブラジル)の研究により、温水プールで運動をすると、そのような人たちでも血圧を下げることが可能だと分かった。

温度は少し高めが効果的

ポイントは水の温度。一般的に温水プールは27~30度に設定されているそうだが、過去の研究により、この温度で運動をしても血圧を下げる効果はあまりないことが分かっている。

今回の研究では、プールの温度を少し高めの32度に設定した。

普通の運動との比較実験

そして、高血圧(上140mmHg/下90mmHg以上)で、降圧剤の効果がなかなか出ない患者32人を2つのグループに分け、一方のグループには普通に運動をしてもらい、もう一方のグループには32度の温水でアクアビクスをしてもらった。

頻度は週に3回、1回につき1時間の運動を合計12週間行い、その間、降圧剤の服用も継続した。

効果ははっきり

普通に運動をしたグループは全体的に血圧が上がっていたが、32度の温水で運動をしたグループは平均で上が36mmHg、下が12mmHg、血圧が下がっていた

しかも、温水アクアビクス後、3日経っても数値が下がった状態は維持されていたそうだ。

上が5mmHg、下が2mm Hg下がるだけでも、心臓発作を起こすリスクが14%下がるそうなので、この結果は大きいと言える。

温水による運動で血圧が下がる明確な理由はまだ分からないそうだが、研究は血管が拡張し、血流がよくなるせいだろうと考えている。

水の中なら、高齢者や肥満で関節に負担がかかりがちな人たちでも楽に運動ができるが、現時点では普通の屋内プールで「水の温度を32度に上げてください」とお願いするのはなかなか難しい。

前述の効果が一般的に認められるようになれば、高血圧の人たちを集めた「32度アクアビクス教室」も可能になるのかもしれない。

サンパウロ大学の研究は学術誌『International Journal of Cardiology』に発表された。

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