携帯電話での通話月15時間以上で脳腫瘍の発症リスクが増加

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flickr_Nanagyei

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世界保健機関(WHO)の関連機関、国際がん研究機関(IARC)は2011年に携帯電話の電磁波について「発がん性がある可能性あり」と位置づけ、長時間の通話は避けるよう呼びかけていたが、このほど仏ボルドー大学の研究チームが、脳腫瘍患者と携帯電話の通話時間との関連を調査し、学術誌『British Occupational and Environmental Medicine』に研究結果を発表した。

平均的な使い方では関連性見られず

調査の対象となったのは、2004年から2006年の間にフランス国内で脳腫瘍と診断されたケース447例。

内訳は神経膠腫(脳腫瘍約20%を占め、ほとんどが悪性腫瘍)253人、髄膜腫(脳腫瘍の約20数%を占め、ほとんどが良性)194人。

この447例を健康な男女892人のデーターと比較したところ、平均(月に2時間半程度の通話)もしくはそれ以下の通話時間では、脳腫瘍との関連性は確認できなかった。

月15時間以上の通話でリスクは3倍

しかし、月に15時間以上通話しているケースでは脳腫瘍を発症するリスクが2~3倍高くなっていることが分かった。長時間の通話をしていた期間は2~10年。平均5年だったそうだ。

具体的には、営業、会議、打ち合わせなどで外を飛び回っているビジネスマン、企業の幹部など、仕事で利用している人のリスクがとくに高くなる。

技術的進歩を考慮した研究・観察が必要

ただ、携帯電話の技術は年々進歩し、電磁波の強度は一昔前に比べたらだいぶ下がっている。ボルドー大学の研究者は今回の研究結果を踏まえたうえで「危険レベルを厳密に定義することは難しい。近年の技術的進歩を考慮したうえで長期利用がおよぼす影響を引き続き研究する必要がある」と述べている。

最近では、デスクに固定電話を置かず、個人に携帯電話を持たせている企業も増えているという。ハイリスクグループに当てはまりそうな人は、気をつけるに越したことはないだろう。

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