馬は仲間の耳を見て関心度を判断しているらしい:英研究

Text by

  • 0
flickr_visualpanic

flickr_visualpanic

馬は人間と同様、社会性のある動物だ。捕食動物から身を守り、餌を確保して生きていくには互いの意思疎通と情報交換が欠かせない。

馬の耳がよく動くことは皆さんもご存じのとおり。馬は餌など、興味の対象を目にすると、その方向に耳を向ける習性があるそうだが、英国サセックス大学の研究により、馬たちが意思疎通の手段として、このよく動く耳を活用しているらしいことが分かった。

目や耳を隠した馬の写真を用いて実験

研究チームは、厩舎に餌が入ったバケツを2つ置き、その中間地点に等身大の馬の横顔写真(右向きか左向きのいずれか)を貼りつけたポールを設置した。写真は横顔がすべて写っているもの、目が隠されたもの、耳が隠されたものの3パターンを用意。そして72頭の馬を1頭ずつ厩舎に入れ、左右どちらのバケツを選ぶか観察した。

Current Biology


横顔が全部見えていると、その向きにあるバケツを選ぶ

横顔がまったく隠されていない写真の場合、馬はそれを見て関心を示し、見ている時間も長かった。そして、写真の馬が向いている方向、すなわち右向きの写真なら右のバケツ、左向きの写真なら左のバケツを選ぶ一致率が非常に高くなっていた。

目や耳が隠されていると一致率が低下

目が隠された写真の場合、馬の関心度は低くなり、選ぶバケツと写真の向きとの一致率も低下した。

さらに興味深いのは、写真に目が写っていても、耳が隠されていた場合、それを見た馬の関心度はやはり低下し、写真の向きと選ぶバケツの一致率も低下していたこと。

これは、馬たちが仲間の耳の方向を見て関心度を判断を下していること、頭の向きだけでなく、目や耳など顔全体が意思疎通の手段になっていることを示唆している。

今回の研究を率いたJennifer Wathan氏は「馬のコミュニケーション方法をより深く理解することが彼らの福祉向上につながります」と述べている。

サセックス大学の研究は『Current Biology』に掲載された。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking