1日小さじ4杯のオリーブ油で心臓病のリスクが大幅に低下:英研究

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flickr_USDAgov

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バター不足で仕方なくマーガリンを使っているという人は、パンをオリーブオイルに浸して食べるといいかもしれない。

英グラスゴー大学の研究により、オリーブオイルには、フェノール含有量の多い少ないにかかわらず、冠動脈疾患の予防効果があることが分かった。

オリーブオイルを1日小さじ4杯

オリーブオイルを摂取する習慣のない健康な(=自己申告)男女69を2つのグループに分け、一方にはフェノール類の含有量の高いもの、もう一方には含有量の低いものを1日当たり20ml(小さじ4杯分)、6週間摂取するようにしてもらい、摂取開始前と、6週間後の尿サンプルを解析した。

血中脂質ではなく尿中ペプチドを解析

研究チームが用いたのは、症状が現れる前に、病気の初期兆候を示すタンパク質(バイオマーカー)のレベル変化を検出する「プロテオミクス」と呼ばれる解析技術。

今回はタンパク質の分解によって生成される様々なペプチドのうち、冠動脈疾患のバイオマーカーとなるペプチドの変化を見ることに。バイオマーカーは、1(病気であることが決定的)から-1(極めて健康)の範囲でスコア化された。

6週間で冠動脈疾患マーカーのレベルが大幅改善

その結果、フェノール含有量が高いオリーブオイルを摂取したグループはスコアが-0.6から-0.8へ、含有量が低いオリーブオイルを摂取したグループは-0.5から-08へと、どちらのグループもスコアが大幅に改善されていることが分かった。

フェノール類の含有量による違いが出なかった点について、同大学のEmilie Combet博士は「こうした観察結果をもたらした主成分はおそらく(フェノール類ではなく)脂肪酸」と見ている。

病気予備軍のモチベーションを高めるには結果が見えやすい検査を

今回の研究では、冠動脈疾患の従来のバイオマーカーである血中脂質(LDLコレステロール値など)も検査したが、こちらはプロテオミクスで観察されたような変化は見られず、ここが従来の検査の問題点ではないかとCombet博士は指摘する。

従来の検査で分かるのは、病気になるリスクがあるかどうかだけで、今、自分がどの段階にいるのかが具体的に分からない。そして食生活を改善することのメリットが検査結果に表れにくいため、病気の予備軍にある人たちに対して、説得力が欠けてしまうのだ。

もし、プロテオミクスのような検査を導入して発症前診断が可能になれば、長い目で見た場合、医療費の節減につながるのではないかと、研究者は述べている。

グラスゴー大学の研究は『The American Journal of Clinical Nutrition』に発表された。

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