赤ワインやナッツの成分に記憶・学習能力の低下を防ぐ力があるとの研究結果

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flickr_frankieleon

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赤ブドウ、赤ワイン、ピーナッツ等のナッツ類、ベリー類に含まれる抗酸化物質、レスベラトロールは、心臓病を予防する力があることで知られているが、テキサスA&Mヘルスサイエンスセンターらの研究により、レスベラトロールには加齢に伴う記憶力の低下を防ぐ能力もあることが分かった。

中年後期のラットで比較

脳の海馬は記憶、学習、感情をコントロールする部位。研究チームは中年後期(生後21カ月)にあるラットに4週間レスベラトロールを与え、レスベラトロールを与えなかった対照群と比べて記憶・学習能力、海馬の状態にどのような違いが出るかを見る実験を行った。

記憶能力がアップ

その結果、対照群の空間学習能力は維持されたものの、新しい空間記憶を作る能力は生後22~25カ月で著しく低下することが分かった。

一方、レスベラトロールを与えたラットは、空間学習能力、空間記憶能力がともに改善していることが確認された。

海馬の状態も改善

海馬の状態を見ると、対照群のラットに比べてレスベラトロールを与えたラットは神経新生(ニューロンの成長・発達)がほぼ2倍多くなっていることが分かった。また、微小血管系の状態も著しく改善して血流がよくなっており、慢性炎症度も低下していた。

食事から摂取した場合も有効かどうか?

研究を率いたAshok K. Shetty教授は、これらの結果について「中年後期にレスベラトロールを投与すれば、老年期に記憶や気分にかかわる機能の改善に役立つ可能性があることを示す新たな証拠となる」と述べている。

今後は、分子レベルの研究や、食事から低量のレスベラトロールを長期間摂取した場合も同じ効果が得られるのかどうか、といった研究を行っていく予定だそうだ。

Shetty教授らの研究は『Scientific Reports』に発表された。

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