父親との会話は、赤ちゃんにとって外の世界との架け橋となるとの研究結果

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お母さんが赤ちゃんや幼児に話しかけるとき、高めの声で大きく抑揚をつけたしゃべり方、いわゆる「赤ちゃん言葉」(baby talk)を用いることが多い。

近頃は「イクメン」という言葉も定着しつつあるくらい、子育てに積極的な父親が増えてきたが、父親も母親のように赤ちゃん言葉を使うのか?

ワシントン州立大学の研究により、父親は幼い子どもと接するときもしゃべり方を変えず、母親よりも使う語彙が豊富であることがわかった。

研究チームは2歳半の子どもがいる11家族を対象に調査を行った。その方法は、子どもに特殊な録音装置がついたシャツを1日着てもらい、録音された音声を専用のソフトウエアで分析するというもの。

父親は大人と変わらぬ接し方をする

その結果、母親は子どもと接するとき、大人と話すときより高めの声で、大きく抑揚をつける話し方をしており、過去の研究とも一致する結果となった。

一方、父親にはそのような傾向は見られず、大人と接する場合と同じしゃべり方をしていることがわかった。

また、母親のほうが一定の時間内に発する言葉の数が多く、父親は発する言葉の数そのものは少ないが、言葉の種類、すなわち語彙が豊富であることがわかった。つまり父親は、大人と接するときとほぼ変わらないしゃべり方をしていることになる。

父親は外の世界と子どもを結ぶ架け橋

母親が高めの声で大きく抑揚をつけたしゃべり方をするのは、そのほうが子どもの関心を引き、母子の絆が深まるからだと考えられている。

では父親がしゃべり方を変えないのは幼い子どもにとって好ましくないのか?

研究を率いた同大学のMark VanDam教授によると、母親のしゃべり方が「家族内」のコミュニケーションや絆を深めるのに役立っているのに対し、大人と接するときと変わらない父親のしゃべり方は、子どもと「外の世界」とを結ぶ架け橋の役割を果たしている。

父親のそのようなしゃべり方に接し、慣れることは、子どもが外の世界で他者とうまくやっていくうえで助けになると考えられるのだとか。父親と母親は、役割を補完し合う形で子どもの言語習得に貢献していることになる。

研究チームは今後、母子家庭、父子家庭、同性愛者の家庭ではどうなるのか、引き続き研究を進めていく予定でいるそうだ。

VanDam教授らの研究結果は〈米国音響協会〉(Acoustical Society of America)の学会で発表された。

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