「相手が話し終わるのを待つ」サルを発見! チンパンジーよりも人間の言語に近い?

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Flickr_Bart van Dorp

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言語の起源はしばしば話題に上る。クジラやイルカなどは高度なコミュニケーションの方法を持つことで知られるが、さらに「人間らしく」会話する動物がいた。中南米に生息する小型のサル「キヌザル」が2匹で交互にやり取りをすることが、米プリンストン大学の研究で判明。研究チームは「この能力が後に言語となるのかもしれない」と話している。

とても複雑な言語がヒトだけで発達してきたことは、人類学上の疑問の一つだ。従来は、いくつかの簡単な音を出すことができた祖先が、声で主張し始めたことが始まりとされた。しかし、声を出せるチンパンジーなど他の霊長類は、原人の言語能力には及ばないため、話が合わない。言語は手の動きに由来するとする考え方も出たが、チンパンジーも手を器用に使うので、やはり疑問が残る。

言語の起源をめぐる研究で新たに明らかになったのが、キヌザルが交互に「会話する」ことだ。研究チームは2匹のキヌザルを部屋の反対側の角に位置させ、間をカーテンで仕切った。お互いの姿が見えない状態での鳴き声を分析すると、お互いの鳴き声の間に数秒の間があることが分かった。鳴き声は求愛行動や縄張りの主張とは関係なく、「世間話」だったという。キヌザルは自分の子ではなくても世話をする協力的な動物で、研究チームはこの性質が人間のような交互のやり取りに関係するとみている。

頭のいい他の霊長類にもみられていなかった「他の人が話し終わるのを待つ」習慣。研究チームは「この能力が後に言語に進化するのかもしれない」と話しており、言語の起源の解明につながると期待される。

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