”介護”に外国人実習生を受け入れへ、ネットには「語学力が心配」など批判が殺到

2015年01月27日 13時33分

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123RF
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人材不足が問題となっている介護職で、外国人の受け入れが拡大されることになる。

介護職に外国人実習生

厚生同労省は26日、外国人に日本で働きながら技術を学んでもらう「外国人技能制度」に介護の分野を追加することなどに関する報告書をまとめた。

厚生労働省は、介護職を外国人技能制度に追加することについて、「日本の介護技術を他国に移転することは、国際的に意義のあるもの」だと述べている。

これが実現すれば、外国人技能制度初となる「対人サービス」職種の追加となる。

受け入れ要件に「語学力」を設定

現在、技能実習制度で受け入れる実習生に日本語能力の要件を課している例はない。

しかし厚生労働省は「対人サービスとなる介護分野では一定の日本語能力が必要」として、介護分野では日本語要件を設定することにした。

入国時の語学力は「小学校低学年」程度でOK

厚生労働省は、入国時の条件とする日本語レベルを「日本語能力試験N4」程度を基本とするという。「N4」とは、どの程度の日本語レベルなのだろうか?

日本語能力検定試験には、N5~N1までのレベルがある。

N4とは、「基本的な日本語」を理解することができるレベルとされ、日本語能力検定試験に以下のように定義されている。

日常的にちじょうてきな場面ばめんで、ややゆっくりと話はなされる会話かいわであれば、内容ないようがほぼ理解りかいできる

厚生労働省は、実習年数を積むごとに日本語レベルを上げることを求めており、実習2年目への移行時には「N3」レベル(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる)を要件とするとしている。

ネット上には批判の声が殺到

この厚生労働省の発表を受け、ネットには多くの反響が寄せられている。

「コミュニケーションが求められる介護職に、日本語レベルの低い外国人を受け入れて大丈夫なのか?」と心配する声が多数見られた。

「外国人を受け入れる前に、介護業界の待遇を改善して欲しい」という声も多数見られた。

中には、「国は介護職の待遇を改善する気はないのでは」と心配する人もいた。

「ブラック化」への懸念も

外国人技能実習制度では、賃金の不払いや長時間労働などの問題が続出している。

そもそも、外国人技能実習制度とは、「主に途上発展国から外国人を招き、日本で働きながら技術や技能の習得をして、発展途上国へ技術を移転する」という国際社会への貢献を目的として設けられた制度だ。

しかし、実際には、農業や漁業など日本人労働者が不足している分野での労働力不足解消のために利用されているケースが多く、外国人労働者たちは日本人が働きたがらないような職場で、過酷な労働を担っていることも多いのが実状だ。

「介護職の向上に努める」と厚生労働省

厚生労働省は、外国人技能実習制度に先駆けて、「まず国内の人材確保に取り組む必要がある」と述べ、介護分野における外国人の受け入れを検討するにあたっては、以下のことを検討するという。

  • 介護職に対するイメージ低下させないこと
  • 外国人にも日本人同様の適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇・労働環境の改善努力が損なわれないようにすること
  • 介護サービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること

外国人実習生を受け入れる前に、ぜひとも介護業界の過酷な労働環境を改善してもらいたいものだ。

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