政府が「海外にいる日本人の安全確保」を指示、企業も駐在員などの安全対策を急ぐ

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「イスラム国」による日本人殺害を受けて、海外にいる日本人の安全対策に国や企業が乗り出している。

邦人の安全確保が急務

中東の過激派「イスラム国」を名乗る組織が後藤さんを殺害したとする映像がインターネット上に配信された。

その配信でイスラム国が「今後も日本人を標的にする」と主張したことを受け、国や企業が日本人の安全確保に乗り出している。

政府は「海外の邦人の安全確保」を指示

安倍首相は2日に開かれた緊急政府・与党連絡会議で遺憾の意を表明。

今後、テロ対策として「情報収集」や「海外の邦人の保護」、「国内でのテロの未然防止に向けた水際対策」「重要施設の警戒警護」にこれまで以上に万全を期すと強調した。

外務省は、海外に住む日本人に注意を呼び掛けており、各国では大使館から駐在員に向けて「誘拐やテロに巻き込まれないように」という注意のメールを送っているという。

また、岸田文雄外相は「海外の日本人の安全確保の徹底」を全在外公館に指示した。

海外で働く日本人の安全が懸念

政府との連絡会議後に与党が開催した対策本部では、「中東で活動する企業への影響を心配」する声が出たという。

2009年のドバイショックと2011年以降のアラブ民主化の動きにより、日系企業の中東における活動は一時的にスローダウンしていた。

しかし、近年は騒乱が収束に向かっていたことや、中東がアフリカビジネスの前線と捉えられていたことなどから、日系企業の中東への関心は再度高まっており、2012年時点で中東12ヶ国に進出している日経企業は500社を超えていた。

企業は安全対策を急ぐ

中東や海外に進出している日本企業は、社員や顧客の安全対策を急いでいる。

  • 日立製作所:イラクやレバノン、トルコの国境付近に近づかないように社員に通達、注意喚起
  • 三菱電気:会社独自で定めた出張禁止国について、対象地域を見直す可能性
  • JTB:全国の販売窓口で、外務省が出した渡航に関する注意喚起情報の提供を開始
  • 日本航空:不審な乗客のチェックなど、保安体制の徹底を指示
  • 全日空:水際対策の徹底を社内に指示

航空会社は、ハイジャックなどへの備えを徹底するという。

ネット上にも「気を付けて」という声が多数

この状況を受けて、ネット上には多くの反響が寄せられている。


外務省はイスラム過激派組織による邦人殺害を受けて、次のような注意喚起を発表した。

誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう、各地域の特徴を踏まえた上で、外務省が発出する渡航情報等及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切な安全対策が講じられるよう心掛けてください。特に、シリア、イラクのみならず、退避勧告が出されている国や地域に滞在中の方は,直ちに国外等の安全な地域へ退避するよう強く勧告します。

危機管理意識を強く持って行動することが望まれる。

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