「自分には関係ない…」実質賃金が2年ぶりにプラスに転じるも、ネット上には冷めた声が多数

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実質賃金が2年ぶりにプラスに転じた。

現金給与総額が0.9%増

厚生労働省は2日、平成27年4月の「毎月勤労統計調査」の速報を発表した。

それによると、4月の現金給与総額は前年同月比0.9%増の27万4577円。現金給与総額から物価上昇分を除いた「実質賃金」は前年同月比0.1%増となった。

実質賃金がプラスになるのは約2年ぶり。

ベースアップが影響か?

現金給与の内訳をみると、時間外給与などの「所定外給与」は前年同月比2.3%減少している一方で、「特別に支払われた給与」が前年同月比14.9%と大きく増えていた。

特別に支払われた給与とは、ボーナスやベースアップの差額追求、通勤手当など一時的・突発的に支払われる給与のこと。大企業を中心にベースアップが広がっていることが影響したとみられる。

「研究業」「不動産」で高い伸び

現金給与総額を産業別にみると、「学術研究業」(40万4244円、前年比8.2%)と「不動産・物品賃貸業」(32万6786円、前年比5.7%)で大きく増加している。

一方で、「鉱業・採石業」等は前年比5%減の26万9346円と減少幅が大きい。また、「製造業」と「生活関連サービス業」も前年よりマイナスとなった。

パート給与は1.3%増

また、パートタイム労働者の賃金が高く伸びた。

現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は前年同月比0.8%増の34万9440円なのに対して、パートタイム労働者は前年同月比1.3%増の9万8333円となっている。

また、パートタイム労働者は雇用でも前年比2.6%増と、一般労働者よりも増加率が大きかった。

ネット上には「どこの話?」という声

実質賃金が2年ぶりにプラスに転じたという発表について、ネット上にはさまざまな反響が投稿されていた。


「ようやく賃金が物価上昇に追いついたのか…」と景気回復を期待する声がある一方で、「自分の賃金は上がっていない」「またすぐ増税でしょ」という冷めた声も多数寄せられていた。

企業規模で格差か?

なぜ、実質賃金がプラスに転じたにも関わらず「実感がない」という声が多いのだろうか?

実質賃金の好転には、消費税による値上げの影響の落ち着きや給料のベースアップなどが影響しているとみられている。

今年の大企業の賃上げ率は2.6%だといわれているが、大企業で働く従業者は全体のわずか31%。残り約7割は中小企業の従業者だ。

調査によると、春闘に関わっている中小企業で今年ベ―スアップを実施すると答えた企業はわずか20%だったという。また、そもそも春闘の交渉に関係しているのは全労働者の17%しかいないという。

ベースアップはいつ中小企業にまで浸透するのだろうか?

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