今年の春闘、ベアは期待薄か?経団連「年収ベース」での賃上げを呼びかけ

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今年の「春闘」が事実上始まった。

春闘がスタート

25日、経団連や企業の労使関係者が春闘に向けた方針を話し合う「労使フォーラム」が始まった。

フォーラムの挨拶で経団連の榊原会長は次のようにコメント。

デフレマインドから脱却し、積極果敢な経営により賃金の引き上げにつなげるように最大限の努力をお願いしたい

賃上げへの努力を呼びかけた。

連合「ベアを含め2%程度の賃上げ」を要求

日本労働組合総連合会(連合)は2016年春闘では「ベアを含め2%程度の賃上げ」を要求。

さらに、サプライチェーンや産業全体の底上げ、中小企業や非正規労働者の処遇改善などを改善して経済の好循環を実現するよう訴える方針だ。

経団連、ベアには慎重な姿勢

しかし、経団連は今年は基本給を引き上げるベースアップ(ベア)には昨年より消極的な姿勢をみせている。

経団連は今年、昨年までポイントだったベアは争点にせず、「若年層や子育て世帯への重点配分」「賞与・一時金の増額」「各種手当の見直し」などを列挙。

加盟企業に「年収ベースの賃金引き上げ」検討を呼びかけている。

中国経済の失速などが影響

経団連がベアに慎重な姿勢となっている背景には、「中国経済の減速」や「世界同時株安」などがある。

基本給を引き上げることはボーナスや退職金などの増加につながり将来の負担となることから、先行き不透明な現状でのベア実施に慎重な姿勢になっている。

ベアより年収アップのほうがハードルが低い?

経団連の工藤副会長は賃上げについて次のように語っている。

とにかくベースアップだけにしてしまうと、自縄自縛的なところがあるので、年収の方が、どちらかというとハードルが低い部分もある

ベアよりも年収引き上げの方がハードルが低いと語った。

ネット上には「関係ない」という声も

今年の春闘について、ネット上にはさまざまな反響がよせられている。

期待する声もあったが、「今年は期待できないのでは…」という見方も複数投稿されていた。

格差是正が重要課題

また、ネット上には「大企業の正社員にだけ関係がある話」「末端企業の給料がアップするのは何年先?」といった声もみられた。

経済産業省の集計によると、2015年には上場企業の94.5%が賃上げを実施する・実施したと回答し、うち66.8%がベアを実施。

一方で、2015年に賃金を引き上げた中小企業は67.6%。そのうちベアを実施した企業は26.9%に留まった。

連合は今年の春闘で、中小企業や非正規労働者の処遇改善による格差是正を重要課題に位置付けている。

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