安全なの?IAEA、ジカ熱対策として「蚊の不妊化」技術を関係国に指導へ

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flickr_coniferconifer

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ジカ熱対策として「蚊を不妊にする技術」が複数の国に指導される見通しだ。

放射線で蚊を不妊に

国際原子力機構(IAEA)が「放射線で蚊を不妊にして繁殖を抑える技術」を関係国に指導していく方針を明らかにしたという。

中南米を中心に感染が多数報告されている蚊を媒介する感染症「ジカ熱」対策のためだ。

既に「害虫対策」で成果

放射線で蚊を不妊にして繁殖を抑える技術は、1950年に米農務省の博士が中心となり開発された。

人工飼育したオスの虫に放射線を照射して不妊化して放つことで、野生のメスと交尾しても卵が羽化せず、個体数が徐々に減っていく仕組みで「不妊虫放飼法」と呼ばれている。

これまで害虫対策として世界中で効果をあげており、日本でもこの技術を利用して「ウリミバエ」の根絶に成功した。

2~3ヶ月で「蚊」を削減できる?

IAEAの原子力科学・応用担当事務次長は「不妊虫放飼法(SIT)」の効果について、次のように述べている。

ブラジルがSITをほかの方法と組み合わせて実施すれば、2~3か月で蚊の数を削減できる

複数の国がこの技術に関心を示している。

ネット上の反応は賛否両論

蚊の不妊化技術が指導されることについて、ネット上の意見はさまざまだ。

「すごい」「さっさとやって」という声もあったが、生態系への影響などを懸念する声も見られた。

IAEA「人に安全な技術」

また、ネット上には「安全なの?」という声も投稿されていた。蚊を不妊にして放つことは何か悪影響はないのだろうか?

IAEAは次のように説明している。

放射線による不妊化は、人間に安全で環境に優しい技術だ

不妊虫放飼法は、殺虫剤散布のように虫に耐性ができたり環境が汚染されることもないという。

遺伝子組み換えによる蚊駆除も

マラリアなど病気を媒介する蚊を駆除して感染症の拡大を阻止しようとする研究は、他でも行われている。

イギリスのOxitec社の研究者たちは、特定の抗生物質がなければ成虫になれないように蚊の遺伝子を組み替えて放ち、導入した地域で85%のネッタイシマ蚊の削減に成功した。

ロンドン大学の研究チームは、オスの蚊の遺伝子をX染色体を機能させなくするように組み替えて、生まれる個体をほぼオスにして蚊を絶滅させるという研究を発表している。

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