群れ全滅の恐れも・・・南極での“ペンギン”大量死に衝撃が広がる

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「日本極地研究振興会」HP

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南極でペンギンが大量死し、衝撃が広がっている。

16万羽→1万羽に

南極大陸の東部でアデリーペンギンが大量死したという研究結果が発表された。

2011年には推定約16万羽いたコモンウエルス湾のデニソン岬に生息するアデリーペンギンの群れが、2013年12月までに推定1万羽まで減ったという。

「氷山」でエサ場が遠くに

大量死の原因は、2010年12月にコモンウエルス湾に漂着した約100平方キロメートルの氷山だ。

アデリーペンギンは通常、氷山を移動して沖合まで出てオキアミや魚などのエサを捕っている。歩く速さは時速2キロ程度、腹ばいで滑る時の速さは時速3キロ程度。

氷山が漂着してエサ場までの道のりが60キロを超えてしまい、エサ探しが困難になり大量死に繋がったという。

専門家が絶滅の可能性を示唆

専門家はデニソン岬のペンギンの群れについて、次のようにコメントしている。

氷山が移動するか、砕かれるかしない限り、20年以内に全滅する可能性がある

このままでは群れが絶滅してしまう恐れがあると語った。

ネット上には「かわいそう」という声

南極大陸でのアデリーペンギンの大量死を受けて、ネット上には反響が続々と投稿されている。

「かわいそうだが仕方がない…」という意見がある一方で、「人間の力でどうにかできないのか…」という声もよせられていた。

「海氷」で個体数が増減

これまでにも、ペンギンの個体数は「海氷」に大きな影響を受けていた。

1970年代から2010年代にかけて、南極大陸の東南極域でアデリーペンギンの個体数は50~90%増加。

詳しい原因は分かっていないが、海氷の少ない年ほど繁殖の成功率が高い傾向にあることから、海氷が少ない方が海に潜れる場所が多くなりペンギンが生育・繁殖しやすい状況になったとみられている。

一方で、南極半島では、温暖化で結氷海域の面積が減少してエサのオキアミが減った影響で、1970年代から2010年にかけてアデリーペンギンの個体数が約60~80%近く減少した。

南極大陸の定着氷の状況は数年程度で変化している。ペンギン大量死の原因となった氷山の今後の動きに注目が集まる。

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