雇い止めを懸念し「独立行政法人で働く非正規」の労働組合が結成

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「総務省」HP

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「独立行政法人で働く非正規労働者」のための労働組合が結成された。

「独法非正規ユニオン」を結成

東京ユニオンは17日、独立行政法人で働く非正規労働者のための「独法非正規ユニオン」を設立したと発表した。

2018年に迫る有期契約の無期労働契約への転換を前に、契約打ち切りが相次ぐ恐れがあるためだという。

数万人の非正規

独立行政法人とは、政府の事業のうち一定の事務・事業を分離し、分離独立された法人。

公共上の見地から確実に実施されることが必要で、国が自ら主体となり直接実施する必要がないが、民間主体では必ず実施されない恐れがあるなどの理由で設立される。

現在、「国民生活センター」や「国立印刷局」など全国に98の独立行政法人があり、アルバイトや契約社員など数万人にのぼる非正規労働者が働いている。

法改正で、5年で「無期契約」に転換可

今回労働組合が結成された背景には、2013年に施行された「改正労働契約法」の影響がある。

2013年に労働契約法が改正され、有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた時は、労働者の申し出により無期労働契約に転換できるというルールが整備された。

この法改正により、最短で2018年に雇用期間が5年を超えた労働者は希望すれば無期契約に転換できるようになる。

5年に達する前に「雇い止め」に

しかし、雇用期間が5年に達する前に契約を打ち切る動きが広がっているという。

東京ユニオンによると、総務省が管轄するある機構で働く有期契約職員は、機構の担当者から次のように言われたそうだ。

平成30年で雇用期間が5年を超える有期契約の職員は、改正労働契約法によりプロパー(無期契約)にしなければいけないが、職員の増員はできない。このため、2018年で雇用期間が5年を超える有期契約の職員は今後入れ替える必要がある

正規職員の増員はできないとして、有期契約をいったん打ち切り、再度応募するように求められたという。

官製ワーキングプアが問題に

近年、一般企業だけでなく、公務の職場で働く非正規も「官製ワーキングプア」などと呼ばれ問題視されている。

今月、厚生労働省が「総合労働相談員」として働く非正規職員の契約更新の際に、賃金を変えずに労働時間を延長する契約更新を提案していたことが判明。

一部の相談員には、何の説明もなく通知文を送付していたという。職員や労働組合から「ブラック企業と同じ」という反発を受けて厚労省は提案を撤回した。

日本の非正規労働者数は1980万人で、公務職場で臨時・非常勤職員として働く者はおよそ70万人いると推定されている。

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