「漢字」の細かい違いは許容?文化庁の指針案に賛否両論の声

2016年02月29日 17時20分

2016年02月29日 17時24分

「文化庁」資料
「文化庁」資料

文化庁が「漢字の細部に違いがあっても誤りとはみなされない」という指針案を発表した。

字体・字形に関する指針案を報告

文化庁は29日、漢字の字体・字形に関する指針案を発表。

「細部に違いがあっても、その漢字の枠組みが同じであれば誤りとはみなされない」「手書き文字と印刷文字は一方だけが正しいのではない」といった内容だ。

「骨組み」が読み取れればOK

文化省が指針をまとめたのは、近年、文字の細部に必要以上の注意が向けられている傾向や、手書き文字と印刷文字の習慣に基づく違いの理解不足などがあるからだという。

漢字の字体・字形については昭和24年以来、文字特有の骨組みが読み取れれば誤りとはしないという考え方が取られていた。

試験などへの影響を危惧

しかし昨年、いろいろな書き方があると例示されていた漢字について調査を行ったところ、人によって正しいと意識されている書き方が違うことが判明。

意識の違いや偏りが各種試験などの評価に影響する恐れがあることから、指針で漢字の字体や字形について詳しく解説するとともに、全常用漢字のバリエーションを例示することで、十分な周知を目指す。

はねても、とめても、誤りではない

指針には、具体的な例として次のような漢字があげられている。

「木」や「改」などは、はねてもはねてなくても誤りではない。

「文化庁」資料

「文化庁」資料

「文化庁」資料

「文化庁」資料

「女」は二画目の「ノ」が三角目の「一」より上に出ていても出ていなくてもどちらでも良い。

「文化庁」資料

「文化庁」資料

「天」の横画の長短も、下記のいずれの場合も誤りではないという。

「文化庁」資料

「文化庁」資料

また、学校で教わった「手書き文字」と「印刷文字」が違っている場合があるが、それぞれが正しい形だと説明している。

ネット上の反応はさまざま

文化庁が示した漢字の字体・字形に関する指針案を受けて、ネット上には反響が続々。

  • 画期的!ひらがな、カタカナもやってほしい
  • とめ、はね、の出来不出来でバツにするのには以前から違和感があった
  • 時代の変化ってヤツか
  • あまり範囲を広げすぎるのは賛成できません
  • 正しく教えて採点した方がいいと思う
  • 信頼性が薄くなってく感じ
  • 美しい日本語がますます崩れる

賛同意見がある一方で、反対意見も複数見られた。

文化庁「多様性を認めるのは、文化に基づく」

「さまざまな字形を認めるのは漢字文化の軽視でなないか?」という疑問について、文化庁の指針には次のような回答が書かれている。

手書き文字の字形に多様性を認めるのは,むしろ,漢字の文化に基づく考え方です。この 指針は新しい考えを示すのではなく,本来の漢字の伝統を知ってもらおうとするものです

現在の日本で一般的に使われている字体は昭和24年の「当用漢字字体表」に基づいており、それ以前は字体の不統一や読み方の多様は少なくなかったという。

一つだけの字形が正しいという考え方は近年になって生まれたもので、漢字の伝統や文化からすれば、同じ骨組みの中でいろいろな字形が生じるのは自然なことだと説明している。

注目の記事