川内原発周辺の「線量計」の半数が性能不足と分かり、不安が高まる

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「内閣府」資料

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川内原発周辺に設置された「線量計」のおよそ半数が、住民の速やかな避難を判断するために必要な放射線量を測る性能がないと分かり、衝撃が広がっている。

線量計22台が性能不足?

昨年8月に再稼働した「川内原発」の5~30キロ圏に設置されたモニタリングポスト48台のうち、22台が即時退避の基準となる500マイクロシーベルトまで測定する能力がないことが分かった。

指針には、空間放射線量率が毎時500マイクロシーベルト以上となった場合は、住民を速やかに避難させることが定められている。

原発30km圏内の放射線量・濃度を測定

川内原発の30km圏内には73局の測定局があり、放射線を24時間監視。また、モニタリングステーションやモニタリングポストで放射線の量や濃度を測定。

「内閣府」資料

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故障時に備えて、全てのモニタリングポストに非常用発電機等が設置されている。

緊急事態の「避難」目安に

緊急事態が発生した際には、5キロ圏内は即時避難。5~30キロ圏内は屋内退避し、モニタリング結果を踏まえて指針に基づき避難する。

「内閣府」資料

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空間放射線量が毎時20マイクロシーベルトとされた区域は1週間以内に一時移転。毎時500マイクロシーベルトが確認された場合は、住民を速やかに避難させることとなっている。

対策課「問題ない」と説明

報道によると、原子力安全対策課は22台の線量計が毎時80マイクロシーベルトまでしか測れないことについて、次のようにコメント。

緊急時には近い別のポストで測ったり、可搬型ポストを配備したりするので問題ない

内閣府の資料によると、鹿児島県には可搬型モニタリングポストが14台、GPS追従型線量率測定装置が30台あり、測定装置を搭載したモニタリングカーも配備しているという。

ネット上には「大丈夫か?」という声

対策課は「問題ない」と説明しているが、ネット上の反応は…。

  • 全然あかんやん…
  • 大丈夫かね?
  • これは酷い。こんなずさんな観測体制で再稼働したのか
  • はじめから計る気あるの?
  • 緊急時にそんなことしてる余裕あるの?
  • こんないい加減さで本当にいいのか!
  • 世界一厳しい基準が聞いて呆れる

川内原発の安全体制について不安を訴える声が多く寄せられている。

昨年も設計ミスが発覚

川内原発をめぐる安全対策への不安が高まっている。

川内原発では昨年11月にも、モニタリングポストに設計ミスがあり、2013年と2014年間の2年間に全25ヶ所で合計約7千時間の放射線率が観測できていなかったことが判明。

昨年12月には、九州電力が再稼働の前提としていた「免震棟」の新設を撤回した。

火山活動による被害も懸念

川内原発をめぐっては火山活動による被害も懸念されている。

経済産業省は火山対策について、約1.3万年前に発生した噴火と同様の噴火が起こっても火砕流は原発に到達しないことが確認されたし、火山灰対策も実施していると説明。

また、九州全域に壊滅的被害をもたらすような破局的な噴火が原発運用期間中に発生する可能性は、十分小さいと評価している。

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