厚労省の「パチンコで生活保護停止は不適切」との見解に、異議続出

2016年03月17日 13時19分

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flickr_PRODick Thomas Johnson
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パチンコをしている生活保護受給者への給付を一部停止していた自治体が、停止措置を止める方針だと分かり物議となっている。

支給を一部停止に

大分県の別府市では25年以上前から、職員が市内のパチンコ店などを巡回。

受給者を見つけた場合は、文書で立ち入らないように指導し、従わない場合は医療扶助を除く支給を停止する措置を実施。

2015年10月5日~30日のうちの5日間に2回以上にわたって遊技場を訪れていた9人の生活保護を1~2ヶ月停止処分としたという。

支援ネットワーク「法に反しない」と意見書

この措置に対して、生活保護支援ネットワークは次のように指摘。

パチンコ店などの遊技場へ出入りする行為は,それが生活保護費の範囲内で,ささやかな楽しみ(娯楽)として行われる限りは,何ら法の目的に反するものではない

市の措置は違法で、今後は生活保護利用者に遊技場に行かないように求める指導支持は行わないようにという意見書を市や県、厚労省に提出した。

厚労省「不適切」と指摘

厚生労働省は別府市などの措置に対して、大分県に次のような見解を伝達。

生活保護法にはパチンコなどへの支出を明確に禁じる文言がなく、支給停止は不適切

県は市に、対応を是正するように求めた。

厚労省と県からの指摘を受けて別府市は、来年度からパチンコをした生活保護受給者に対する給付一部停止措置を行わない方針を決めたという。

ネット上には「納得できない」という声

この一連の流れを受けて、ネット上には反響が殺到。

中には「パチンコでの生活保護停止は確かに早計すぎる」「生活保護を受けている人だって娯楽を楽しむ権利はある…」という意見もあったが、多くが「停止すべき」「納得できない」という声だ。

生活保護世帯数が過去最多に

昨年12月、生活保護受給世帯は過去最多を更新。

「厚生労働省」HP

「厚生労働省」HP

生活保護費も増加傾向にあり、2014年度の生活保護費は3兆8431億円だった。

「総務省」資料

「総務省」資料

生活保護法第60条には、生活保護受給者の「義務」として「能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図るように努めなければならない」と記されている。

一方で、第56条には「権利」として「正当な理由なく保護費を減らされたりするなどの不利益を受けることはない」とも定められている。

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