「介護福祉士育成校」入学者は定員の半分…全都道府県で定員割れ

2016年03月29日 15時55分

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Shutterstock
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介護福祉士を育成する学校に入学する者が、定員の半分程度しかいないことが分かった。

1万7700人定員に入学者8800人

NHKは29日、介護専門職の国家資格である「介護福祉士」を育成する学校への入学者が、定員の半分にとどまったと報じた。

平成27年度の定員1万7700人あまりに対し、入学者は約8800人。すべての都道府県で定員割れとなっていたという。

入学者の割合、5年で26%減

近年、介護福祉士を育成する学校への入学者は減少傾向にある。

養成施設の定員充足率は、平成22年の75.7%からの5年で約26%減。

「厚生労働省」資料

「厚生労働省」資料

今月8日に開催された日本介護福祉士養成施設協会の総務・企画委員会報告によると、今年1月5日現在での離職者訓練生を含まない定員充足率は34.8%だという。

協会「人材不足がますます進む恐れ」

この状況を受けて、日本介護福祉士養成施設協会は次のようにコメント。

仕事のわりに賃金が低いというイメージが根強くあるのではないか。このままでは介護現場を担う人材の不足がますます進むおそれがある

介護現場で深刻な問題となっている人手不足が、ますます進む恐れがあると語った。

ネット上には「当たり前」という声

介護福祉士を育成する学校への入学者数が定員の半分だったという報道について、ネット上の反応は。

他にも「当たり前」「不当な低賃金と重労働、学生も気づいてる」など、入学者が集まらないのは当然という声が複数投稿されている。

介護施設・医療機関への就職は62.2%

介護福祉士で問題となっているのは、育成学校の入学者数だけではない。

同協会の調査によると、平成27年3月卒業者のうち、「介護老人福祉施設」や「介護老人保健施設」、「医療機関」に就職した者の割合は62.2%。

「介養協」資料

「介養協」資料

その他(福祉分野以外)に就職する割合が、少しずつ増加傾向にある。

潜在介護福祉士が45万人以上?

厚労省によると、介護福祉士のうち介護職についている者は平成24年時点で58.4%。

介護福祉士として登録していながらも介護職についていない、いわゆる「潜在介護福祉士」が45万1819人。

介護職員からは「仕事内容の割に賃金が低い」「業務に対する社会的評価が低い」といった不満が出ているという。

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