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前厚労相が「非人道的」と指摘する“36協定”とは?特別条項付き協定が問題

fotolia

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前厚生労働大臣が36協定について「よくよく考えると非人道的」と述べ、ネット上で話題となっている。

「よくよく考えると非人道的」と意見

読売新聞は31日、田村憲久前厚生労働大臣が36協定について次のように述べたと報じた。

36協定は非人道的だとして、見直しの必要性を強調したという。

「時間外・休日労働」に関する協定

「36協定」とは法定時間外労働を行わせるために労使で締結する協定。

労働時間は労働基準法で「1日8時間まで」「1週40時間まで」と定められているが、36協定を労働基準監督署に届ければ、下の表に書かれている限度時間までの時間外・休日労働が可能に。

「厚生労働省」資料

厚生労働省」資料

36協定で認められる残業時間は「1週間15時間まで」「1ヶ月45時間」までと、上限が定められている。

「特別協定」で限度を超える延長が可能に

しかし、36協定には「特別条項付き協定」というものがあり、それを締結すれば限度時間を超える延長が可能に。

2005年の調査では約4割の企業が「特別条項付き36協定」を結んでおり、過労死ラインと呼ばれる「月80時間」を超える残業時間の協定を結んでいる企業も約2割あった。

ネット上に「上限を設けて」という声

前厚生労働大臣が「(36協定は)非人道的」と発言したことを受けて、ネット上には反響が続々。

「疑問を感じていた」「最大残業時間を決めてほしい」といった声が投稿されている。

時間外労働を最小限にするための協定

そもそも、残業や休日労働を可能にする「36協定」はどのような趣旨で存在するのだろうか?

厚生労働のリーフレットには次のような記載がある。

法定労働時間通りに収まらないこともあるので36協定という「例外」を認めているが、時間外労働を無制限に認めるためのものではないとされている。

政府が「上限規制の導入」を議論へ

限度を超える時間外労働を抑制するために、2010年に特別条項付き協定の要件が「割増賃金率を法定割増賃金率を超える率とするように努めること」などと改正されたが、長時間労働は後を絶たない。

36協定の特例が緩いのではないかという指摘を受けて政府は、有識者検討会を立ち上げ。特別条項付き協定の残業時間に上限規制を導入することなどを議論している。

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