温暖地=明色、寒冷地=暗色の昆虫が多い―温暖化の進行で明確に

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足成

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地球温暖化が進んでいる。その影響は海面の上昇や異常気象にとどまらない。

温暖化が引き起こす環境の変化により、植物の開花や動物の繁殖などの時期が早まったり、分布域が移動したりなどの影響が報告されている。

ヨーロッパではチョウとトンボの分布に異変

このほどヨーロッパにおいては、地球温暖化による気温の上昇に伴ってチョウとトンボの分布に異変が見られたと、独マールブルク大学の研究者らが2014年5月27日に発表した

寒冷地向きの暗色、温暖地向きの明色

一般的な話として、暗色は太陽光を吸収しやすい。そのため、寒冷な地域においては暗色の昆虫が多く、温暖な地域では明色の体色を持つ昆虫が多い傾向があると言われてきた。

一方、昆虫の体色は保護色としての役割も兼ねていることから、体色と気候条件がどこまで直接的な関係があるかはこれまではっきりしていなかった。

温暖地向きの明色が勢力を拡大中

そんな中、研究者らが473種のチョウとトンボについて、1988年から2006年までの間の分布の変化を調査したところ、明色の種類のものの生息域が拡大。一方、暗色の種類については、生息域が徐々に北上していたという。

明色が生存に有利

このことは、地球温暖化が進む状況においては、明色の種類の昆虫が優位であることを示すものだと研究者らは述べている。暗色の昆虫については、寒冷な地域または日陰の多い生息地へ移動する可能性が高いと考えられるという。

本内容は、英オンライン科学誌Nature Communicationsにも掲載された。

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