「こいつを守りたい」盲導犬刺傷事件のパートナー男性からのお願い

2014年09月01日 17時02分

2014年09月01日 17時02分

日本盲導犬協会HP
日本盲導犬協会HP

先日、さいたま市で視覚障害のある男性(61)に付き添っていた盲導犬オスカー(8)が何者かに刺されてケガを負った事件が報道され波紋が広がっている。

1日放送のTBS『ひるおび!』では、その後のオスカーの様子を取材。パートナーの男性がオスカーについて語った。

盲導犬を狙った卑劣な犯行

事件が起きたのは7月28日。視覚障害のある男性は普段通り、自宅から勤務先へオスカーとともに向い、勤務先へ到着しスタッフに「血が出てる」と指摘され始めて異変に気づいたという。
オスカーは、パートナーとなって7年。男性は「もう卑劣極まりないというか、犯人を何とかしたいです」と、憤りを隠せない。

オスカーを手当てした動物病院の医師は「フォークのようなもの、尖った鋭利な物で突き刺したような形に見えた」と、当時の様子を語った。傷は、右腰の辺りで深さ1~2センチだったという。

「犯人が刺したのも知らなくて、いつも通りオスカーが動いていたので、全然分からなかった。もっと早くに気づけばよかったけど、動きもしないし、吠えもしないし、逆にかわいそうで仕方ない」男性は悲痛な思いを語り、「オスカーは私の目と同じ。自分の身体を傷つけられたようなもの」だと憤りをあらわにした。

捕まっても「器物損壊」に違和感

また、オスカーが着用していた犬用のシャツに穴はなく、犯人が意図的にシャツをめくって刺した疑いが強いという。

しかし、犯人が捕まっても罪状は「器物損壊」で、3年以下の懲役または30万円以下の罰金という軽いもの。

MC恵俊彰は「オスカーは生きてるし、器物というのは違和感がある」と語気を強めた。

八代英輝弁護士は、「違和感ありますね」としながらも、「日本の法律では、動物は動産、飼い主の財産として考えられているので、こういう傷害事件が起きた時には、どうしても器物損壊、動物傷害罪といった形になるんですね」と説明。

オスカーを訓練したアイメイト協会・塩屋さんによると「盲導犬は周りの迷惑にならないようむやみやたらにほえない訓練はしているが、痛い時に鳴くこともある」そうで、痛みを我慢する訓練や痛みを感じないようにすることはないため、刺されたら鳴かなくても、痛みはもちろん感じるのだ。

盲導犬への嫌がらせは他にも…

過去にもオスカーは、蹴られたり、ガムをつけられたり、唾を吐きかけられたりという悪質な嫌がらせを経験しているそうで、他の盲導犬も、額に油性ペンで落書きされたり、しっぽや足を踏まれる、さらに悪質なケースでは、タバコの火を押しつけられた盲導犬もいるそうだ。

番組アンケートでも「子どもが盲導犬のリードをムリヤリ引っ張ろうとしていた」「盲導犬に向かって石を投げていた」「落書き、しっぽを引っ張る」などの目撃情報が寄せられた。

パートナー男性からのお願い

これに対してオスカーのパートナーの男性は「注意するのは勇気がいると思うが、こうした場面に直面したら、パートナーに言ってほしい。守ってあげることが出来るかもしれない」と話しているという。

また、「事件前は横に並んで乗っていたエスカレーターですが、今はオスカーの後ろに立っています。こいつを守りたい、変わらぬ様子で付き添ってくれることが、私の救いだから」とも語っている。

事件後、オスカーは、元気を折り戻したが、ささいなことで驚くなど、事件前と100%同じというわけではないという。

「絶対に許されない」厳罰求める声

コメンテーターの三雲孝江は、「法的には器物損壊でも、気分的には傷害事件」、荻原次晴は「こういう事件が報道されると、似たような事件が起きたりする、絶対に許されない」と、それぞれ言葉を強めた。

また、30日放送の同局「新・情報7daysニュースキャスター」で、ビートたけしも、「罰則は単なる器物破損とかそんなもんなんだろ?」と、刑罰の軽さを指摘。

盲導犬は、その一生を「人間のために力を貸してる」とし、「それを怪我させたっていうのは、人間を刺した以上の罰を与えないとダメだよ」と、犯人への厳罰を望んだ。

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