「死んだらお墓はいらない」今、“ゼロ死”を選ぶ人が増えている

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足成

足成

3日放送のフジテレビ『ノンストップ!』は、「新たな終活」として注目される”ゼロ死”を特集。近年、選択する人が増加しているという”ゼロ死”とは?

葬式もしない、墓も持たない「ゼロ死」

ゼロ死とは、葬式をあげない「ゼロ葬式」、遺骨を残さず墓を持たない「ゼロ墓」をあわせた考え方。

エンディングコンサルタント・佐々木悦子さんは、ゼロ死について「ここ2~3年で相談者が急増している。相談者の中からは、『お墓は、必ずしも持たなければいけないのか?』『お葬式はやらないといけないの?』という質問が多く、お子さん側からは『親はそう言っているけど、本当にそれでいいのか?』という疑問が多い」と、語った。

あまり一般的な考え方のように思われない「ゼロ死」だが、全国の葬儀社を対象に行った最近の調査では、請け負った葬儀の中で「ゼロ死」の割合は、なんと22.3%。MC設楽統は「5人に1人は、結構多い」と驚いた様子を見せた。

佐々木さんは「以前は、経済的な理由でお葬式をやらないケースが多かったが、今は、死ぬ自分に使うお金があったら、残された人たちに多くお金を残していきたいという現実的な考え方から、価値観で選ぶ方が増えてきている」と語った。

通夜・告別式は一切ナシのゼロ葬式とは?

ゼロ葬式は「直葬」といって、通夜や告別式などの葬式を行わず火葬のみを行うそうで、費用は、葬儀一式(棺・骨壺など)に 実費(運送代など)を加え、約9~25万円。

また、直葬にくわえ、生前葬や偲ぶ会を行う人も増えているのだとか。佐々木さんによると「生前葬は、生きている間に本人が皆さんに感謝を伝えたい。偲ぶ会は、遺族が皆さんに感謝を述べたい、またはお仲間同士で個人を偲びたいということで増えている」そうだ。

ゲスト・千原せいじは「葬式だけでなく、選択肢が増えるのはすごくいいこと。これが、当たり前のようになって、選択肢のひとつになればええことやと思う」とコメント。

「ゼロ墓」火葬後のお骨はどうする?

火葬した後のお骨は、散骨するのが一般的で、海洋葬と呼ばれる海への散骨は、個別・合同・委託から選べ、費用は約5~40万円。

また、7年ほど前から栃木県の企業が行っているサービス”バルーン宇宙葬”は、空に散骨するもの。バルーンの中に遺灰を入れ飛ばすと、成層圏でバルーンが膨張しさらに上昇、宇宙で散骨されるというしくみ(地上には降ってこないそう)で、費用は20万円~。

散骨は個人で勝手には出来ないので、必ず専門業者に依頼することが必要だ。

一般的でない分、親族間トラブルも

希望者が急増する「ゼロ死」だが、きちんと準備を行わないと、残された遺族が大変なトラブルに見舞われることもあるという。

佐々木さんが実際に居合わせたというケースでは。

ある姉妹の母が、長い闘病の末、他界。「治療費に多額のお金をかけてしまったので、葬式はしなくていい」という母の意向で直葬に。

火葬場で姉妹が母を見送っていると、「葬式もしないで、このろくでなし!」と、オジが乗り込んできた。妹は泣きじゃくり、姉は真っ向対決。母を見送るどころか、火葬が終わるまで言い合いが続き、その後、オジとは絶縁した。

まだ一般的でない「ゼロ死」は、理解しがたい人も多く存在するのが現実のようである。

ゲスト・西川史子は「葬式って、残された家族のためのようなもの。やらないと気持ちの整理がつかないんでしょうね」と話し、千原は「選択肢として一般的になればトラブルもなくなる。うるさい親戚のオッサンはどこにでもおるからな」と苦笑い。

トラブルを回避する方法は?

「ゼロ死」のトラブルを回避する方法は「生前から自分の意志を周囲に伝えておくことが大事」だと佐々木さんは強調する。

「エンディングノートにしっかり意志を書き残す」「一斉送信メールサービスを使い、自分の意志を書いたメールを遺族に送信してもらう」などの準備をしておかないと、遺族が勝手にやっているという誤解を招きトラブルに発展することもあるという。

また、最後のメッセージ書き方のポイントは、

■自分の意志でゼロ死を選んだ理由を書く

■文章は長過ぎず、思い出など未練は書かない
「恨みつらみを書かれても困る。未練は受け取った方が困る」と佐々木さん。

■メールや手紙は、削除・破棄してくださいと明記する
佐々木さんによると「もらったはいいけど、どう取り扱ったらいいか分からないという人が多い」そうだ。

新しい終活「ゼロ死」。お墓が足りないと問題になっている現代の日本にはピッタリの合理的で画期的な選択肢である。

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