40代女性に被害続出!あさイチの「セクハラ特集」が深い

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15日放送のNHK総合『あさイチ』は、「40代以上のセクハラ」を特集。年齢を重ねたことで受ける深刻なセクハラ被害について、MC井ノ原快彦、ゲスト・小島慶子らが激論を交わした。

セクハラ被害が多いのは40代以上の女性

番組アンケートでは、女性の3人に1人は「セクハラを受けたことがある」と回答。しかも、セクハラを受けたことがあると答えた人が一番多かったのが40代。次いで50代、60代 30代、10代という結果に。

40代以上の人は、世代的にセクハラに甘い時代を生きてきたため、若い頃にセクハラにあったのだと思いきや、ごく最近、セクハラ被害にあっている人も少なくないという。セクハラの舞台は、職場だけでなく、PTA活動の場、子供を連れて行った小児科など広範囲にわたり、さらには義父やおじといった身内によるセクハラも。

もはや痴漢行為!身体を触る被害続出

40代以上のセクハラ被害で一番多いのが「身体を触られる」こと。「もう、いい年齢なんだから、触ってもいいだろう」「触っても、若い子のように騒がないだろう」という男性側の勝手な思い込みが背景にあるようだ。

また、20代の女性がセクハラだと声をあげやすくても、40代以上の女性は「その程度のことでセクハラだと騒ぐな」と言われてしまうこともあるとMC有働由美子アナウンサーは指摘した。

これに対して、ゲスト・小島慶子は、「セクシャルな話題でなくても、Aさんに言って平気だったことが、Bさんにとってはとても傷つく言葉であったということは日常的にある。発言した側に悪気がなくても相手を傷つけてしまったら『ごめんなさい、嫌な思いをさせて』というのは人として当たり前。その先にセクハラかどうかという定義の問題がある。それをいきなりごっちゃにして『おっぱいのこと言っただけで怒るなんて、あいつ了見狭いよな、こんなのセクハラじゃないよ』って、その問題2つに分けようよ」と語った。

同性の理解が得られないのも特徴

さらに、「セクハラ被害を女性の上司に相談しても『あなたもいい年なんだから、適当にあしらって』と相手にされなかった。同性に理解してもらえないことが、触られることよりショックだった」「女性に相談するとへんにやっかまれたりすることもある」など、「女の敵は女」という現実も被害者を追いつめる要因となっているようだ。

大阪大学教授・牟田和恵氏は「セクハラという言葉が使われるようになってまだ25年。女性は、それまでは男性社会の枠にはめ込んで生きてきた。細かいことを言いだすと女性のためにならないという考え方を持つ女性はいまだにいる」と指摘。

番組に寄せられたFAXにも「生娘じゃあるまいし」「触られているうちが花」などと言われた、「被害者を加害者扱いする」など、同性の理解のなさに対する怒りの意見が。

小島は「人それぞれイヤな事は違う。違っていいんだよ。自分が気にしないことを気にする人がいた時に『気にするお前が悪い!』っていう理屈なんて絶対通じるわけない。そんなの通しちゃダメでしょう」と語気を強めた。

イノッチ、有働アナへのイジリに疑問

一方、MC井ノ原快彦は、独身アラフォーの有働アナに対するイジリについて、疑問を呈した。
同期の中谷アナや周囲が行う独身イジリは、有働アナ本人は「何とも思っていない」と話すが、本人だけの問題でなくそれを見た視聴者の男性が、そういうことをする、やることで「それで、ひと笑いとれると思ったら、大間違いだぞと思う」と井ノ原。

さらに「この人が強いからいいだろうとかじゃなく、相手がどう思うかを常に考えなくちゃいけない。そのつもりがなくても、加害者になっちゃう」と語った。

小島も「当人同士がよくても、職場やテレビで見て『あのやりとりアリなんだ』っていう印象を受けた人が真に受けて、女性には『オッパイデカいね!』『独身なの?かわいそうに』とか言ってもいいんだと思い込んでしまう」と語り、「本人同士の問題だけじゃなくて、世間一般の女性に対する尊厳とかを考えて区別しないといけない」と指摘した。

ハッキリ言わないとセクハラ男はわからない?

柳澤秀夫解説委員は「男性側は、一度そこで『ダメ』とハッキリ言われないと、GOサインをもらったような錯覚をしてしまう。女性がそこまで拒否反応を見せていないと、イエローラインの手前だと錯覚してドンドンつけあがってエスカレートする部分はあるような気がする」と語った。

「”賞味期限”とかいう言葉がどれだけ女性を傷つけるのか男性側は感じてない」という柳澤に、ゲスト・青木さやかは「解ってないんでしょうね。だから、あんなに笑って言える」と苦言を呈し、「イノッチの発言には救われた。あんな風に考えてくれてる男性がいるんだって、初めて解った」と笑顔を見せた。

言葉のセクハラ「女のくせに」は今も健在?

また、言葉によるセクハラで問題となったのが「女のくせに」という男性の発言。特に高齢の男性から言われる女性が多いようだ。

牟田教授は「高齢者の方は自分が社会で働いて来た中で、女性が同等に活躍していたという経験がおありでない。そのため、世の中の動きがわかっていないというのがある」と指摘。

小島は「セクハラをすべてエロハラだと思うからおかしい。エロイことだけがセクハラではなく、セクシャル=性別と考え方がいい」と指摘、「『女のくせに』に限らず、『平社員のくせに』『独身のくせに』などいろいろな言葉が入る。『…のくせに』という言い方をした時点で、『…』に相当した人に差別意識があることは明らか。こと女に関しては、『権利を主張しやがって』とか『自意識過剰』とか言うのを聞くと、人権という意識全体の中から、女だけは圏外という考え方をその人がもともと持っている」と語った。

女性陣は井ノ原のように良識のある男性がセクハラ男性に注意してほしいと提案。井ノ原は、飲み会などでのセクハラ行為に関しては「言いますよ。場がイヤな空気になるじゃないですか」と語り、「注意喚起はしていかないといけない」とコメントした。

小島は、「セクハラに関係なく、飲み会でイヤな思いをしている人がいたらやめさせないといけない。それは、男女は関係ない。それを『女はこれくらい許容できなきゃいけない』とか、女性も『女だから仕方ない』と、なんでそこだけそれはアリにされちゃうのか?その非常識さに気づいてほしい」と語った。

番組に寄せられた男性からの反論は

「娯楽の少ない時代に生まれたので、軽いセクハラなら許してもらいたい。それすらも許されない時代なのか?同じことを若いイケメンがしてもセクハラにならない(66歳)」

「同じことをしても怒る人と怒らない人がいることがよくわからない(41歳)」

「その時の女性の気分で、セクハラになったりならなかったりするので難しい(68歳)」

個人的なことだが、昨年、とある職場に「俺が雇ってやってるんだから、オッパイ触っても文句言えないんだぞ!」と女性に対して豪語する60代の超セクハラオジサンがいた。まだこんな人が存在しているのかと、「絶滅危惧種」を見る思いだった。

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