全国で犬が捨てられる事件が続出!その背景にあるものとは?

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先月、栃木県宇都宮市の川岸で40匹あまりの犬の死体が発見されるという衝撃のニュースが報じられた。

宇都宮だけでなく、今、全国各地で相次いで犬が捨てられているという。11日放送のNHK『ニュースウォッチ9』では、その背景に迫った。

川岸に遺棄された数十匹の犬の死体

10月31日、宇都宮市の川岸で40匹あまりの犬の死体が発見され、さらに11月5日には、那珂川町で20匹あまりの犬の死体が発見された。

多くの犬が爪は伸び、去勢や不妊の処置も行われず不衛生な状態で飼育されていたと考えられる共通点があり、警察はブリーダーなどの業者が遺棄したと見て捜査を始めたという。

佐賀県で保護された18匹のマルチーズ

また、佐賀県でも10月から11月にかけ、佐賀県内のあちこちで18匹のマルチーズが保護された。犬を保護したという神崎市の大学職員は「結構弱っていた。毛も薄く、やせ細っていた。人間不信みたいな感じで脅えきっていました」と話す。

佐賀県生活厚生課職員は、「安易な自己の都合で捨てられたのであれば、許しがたいというふうに私どもは感じている」と語った。

佐賀県は同じ人物が放置したと考え警察へ届け、現在、動物愛護法違反で捜査中なのだそう。

高崎市の山中で発見されたメス犬たち

群馬県高崎市でも、今年4月~9月までに山中などで、30匹の犬が保護されたという。ほとんどが5~10歳のメスで、身体の特徴から子犬を何度も産んだと思われるという。

高崎市動物愛護センターの職員は「子犬を埋めなくなって捨てられた可能性も充分考えられます。残念で悲しい出来事だと思っております」と話す。

「子犬生産工場」元ブリーダーの衝撃告白!

ブリーダーとして犬の繁殖に関わったことがあるという男性は、「”子犬生産工場”のひと言」と告白。

「ケージに入れっぱなしで生涯を終えるじゃないですけど、運動すらさせてもらえない子だったりとか。その中で、排泄しますよね。排泄物にまみれてたりとか、そういう子もいっぱい見てきた。1人、50匹も見られないと思うんですけど、100匹200匹を1人で任されている所もあった」と、劣悪な状況を語った。

犬が捨てられる事件が相次いだ原因については「市場に出回るワンちゃんの値段がすごく安くなっている。最盛期の3分の1くらいまで値段が落ちているので、10万円のものが、3万円2万円になっている。数を作らないと運営できない」と、男性は語った。

犬の大量遺棄、その背景にあるものは?

また、日本動物福祉協会の調査員は「『あの犬がほしい』と消費者が思うと、今のうちに繁殖して売れば儲かると、その犬がどっと増える」と、ブームに乗って繁殖を続ける悪質な業者の存在を指摘。

「命にブームは無いんですが、どんどん繁殖したものの売れ残ると、お世話に手もお金もかかるということで、今までにも捨てることがあったのではないか」と語った。

「闇に隠れて処分」動物愛護法の改正が裏目に?

さらに、昨年9月に施行された「改正動物愛護法」で、飼い主・業者などが身勝手な理由で引き取りを求めた場合、自治体側は「拒否できる」となったことも要因のひとつになっているという。

本来は、処分される犬を減らすために改正されたのだが、動物保護団体・調査員は「以前は、行政の殺処分数を把握していたが、今回(宇都宮の件)のように闇に隠れる引き取り拒否などの遠因があり、闇に隠れて公にならず処分されてしまう命が増えるのではないかと懸念している」と語った。

数十年も前になるが、実家近くで、珍しい黒いチャウチャウを飼っている家(割とお金持ち)があった。しばらくして、シベリアンハスキー人気が高まると、チャウチャウはいなくなり青い目のハスキー犬を連れて散歩するようになった。ハスキー犬ブームがおさまると、その犬も見かけなくなった。その後、その家は引っ越したが、今は何を飼っているのかと思うと少しゾッとする。

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