「残業=頑張っている」は、もう古い?残業を減らす企業のユニークな秘策

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今、「残業=頑張っている証」という、日本的な価値観に変化が起きているという。

26日放送のフジテレビ『とくダネ!』では、残業を減らすために企業が実施しているユニークな方法を紹介した。

残業を減らす企業が増加!その方法とは?

日本の男性の1日平均労働時間は、世界最長といわれ残業時間の多さもトップクラス。しかし、今、様々な方法で残業時間を大幅に減らすことに成功している企業が急増しているという。中には少しユニークな方法をとっている企業も…。

■上司が率先して「さっさと帰る」型

東京・中央区にあるインターネット広告会社インフォニアでは、水曜日を「ノー残業デー」に設定。定時の19時になると代表取締役会長がおもむろに立ち上がり「帰りましょう!定時でーす」と社員に声をかける。

さらに、会長が笑みを浮かべながらオフィス内を消灯すると、社員たちは帰り支度を始めた。
会長自らが、定時帰りを実行してみせたが、その後も真っ暗なオフィスで粘る男性社員の姿が。しかし、別の上司に「早く帰れよ!」とプレッシャーをかけられ、仕方なく退社。

■残業すると「恥ずかしい罰」を与える型

中央区・セントワークス社では、定時18時になると社員たちが慌てて席を立ち、皆、逃げるようにして帰って行く。(電気は点いたまま)

しばらくすると、オフィスに人事担当者が登場し、残業している人に「ヘンテコマント」を手渡した。マントは、ビビットなブルーに黄色い星がプリントされたチープなもの。

マントを羽織らされた次長は「羞恥心をあおって残業をなるべくしないようにと。(ご家族は知ってる?)知らないでしょうね。ここで初公開!」と苦笑い。しかし、次長は慣れっこなのか、それほど恥ずかしそうには見えなかった…。

さらに、マントの上から「退社目標時間」を書いた紙を背中に貼りつけ残業するのが掟なのだとか。この方法を導入後、翌年の総残業時間が半減したそうだ。

残業を「朝」にして夕方以降を充実させる!

また、残業していた時間を「朝」に持って来る企業も。

港区にある老舗商社・八木通商では、「朝方勤務」を実施。9時半だった始業時間を8時に前倒し、その代わり終業時間を16時に設定したという。

まだ明るい時間に会社を出た男性は「ジムに行きます。まだこの時間ならジムも空いている」。別の男性は「都内の実家に帰る」そうで「実家に帰って、自宅に戻っても充分に時間がある」と語った。勤務時間を前倒しにすることで、夕方以降、プライベートな時間の選択肢が広がるという効果が。

伊藤忠商事でも、今年5月以降、「朝残業」を導入。早朝5時からの「朝残業」を認め、残業と同じように割増賃金を支給。さらに、バナナ、ゆで卵、パンなどの朝食を1人3つまで無料提供するという充実ぶり。「朝残業」導入後、月の残業時間が10%減ったそうだ。

「残業が減ると、残業代が…」はもう古い?

江東区にあるシステム開発大手・SCSKでは、「立ったまま会議」を実施。ダラダラした会議時間を大幅に短縮することができ、その分残業も減らせるという。

さらに、各デスクの前には「ノー残業」「18時まで(定時は17時半)」など、退社時間の目標を掲げる札が。「18時まで」の札を掲げた男性は「今日は18時までで帰るよ、という意思表示。目標を持って仕事が出来る」と説明した。

目標を掲げることで、自分へのプレッシャー+社員同士の配慮を促す効果を発揮し、残業時間は2008年から比べ半減したのだとか。また、浮いた残業代は、部署ごとに報奨金として社員へ還元されるというから、なんともうらやましい方法だ。

日本は「効率が悪い国」であることが判明!

ユニークな方法で残業を減らす努力をする企業。取材した立川談笑は「だったら人を増やせばいいと皆さんお考えになると思いますが」と前置きし、2012年の「単位時間当たりGDP」グラフを示した。

なんと、日本の1人あたりの労働生産性は、40.1ドルで、最も高いノルウェー(86.6ドル)の半分以下。OECD加盟国の平均(45.5ドル)すら下回る低い結果なのだそう。

「つまり、長い時間かけてダラダラ仕事しているというデータ」と立川も苦笑い。

更に、「夫の仕事に対する妻の不満」は、給料が低い(74.2%)がダントツトップ。次いで、残業が多い(33.1%)、休みが少ない(20.5%)なのだという。

データによると、日本は、休みが少なく残業が多いのに給料が低く、生産性も低い、「効率の悪い国」というせつない結果。

日本の「残業」が、社会に及ぼす影響とは?

コメンテーター・深澤真紀氏は「先ほどのように残業減らした分、報奨金にするというのは正しくて、本当に日本は効率が悪い。私も会社員時代、残業が大嫌いで17時にあがってたんですけど、上司から電話がかかって来て『士気が下がるから。あなたが帰ると』と言われ、すごくびっくりしたんだけど」と、自身の体験を語った。

さらに、「日本の残業はいろんなところに影響を及ぼしていて。一番は共働きの夫婦で、日本の男の人ってほぼ家事をしない。これは世界でも日本だけなんですよね。実は、それによって少子化が進んでいるのもあって。旦那さんが働いて家事をしないと、(妻が)子供を産みたくないとか、いろんな問題が起こっている」と解説。

また、「あとは有休の消化率も世界の中で圧倒的に低い。残業の問題だけでなく、仕事量とか仕事の配分、非正規雇用の方をちゃんと同一労働・同一賃金にするとか」と、社会全体で考えて行かないといけない問題だと指摘。「高度成長期やバブル期のやり方は間違い」だと語った。

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