【テレビの弊害】TVを見れば見るほど子供の自尊心は低下していく 米調査

Text by

  • 4
flickr_amandafiebing

flickr_amandafiebing

「テレビの見過ぎは子供に悪影響」ということを知らない親はいないだろう。キレやすくなる、落ち着きがなくなる、現実と仮想世界の区別がなくなる、命の尊さが分からなくなるなど、事実、それを証明するような研究は枚挙にいとまがない。しかし、さまざまな家事や用事をこなす中、子供が大人しくテレビを見ていてくれると非常に助かる、というのも悲しいかな現実である。

けれどもそのようにしてテレビの視聴時間が増えると、子供の自尊心が低下する」という研究結果が、また新たに発表された。

この研究は、白人と黒人の思春期前の少年少女400人を1年以上観察したもの。それによると、番組の種類を問わずテレビの視聴時間が多くなるほど、白人女子と黒人の男子女子に自尊心の低下が見られた。

女の子は白人・黒人ともに、様々な立場で活躍する女性がテレビの中にほとんどいないため、女性の役割の多様性を見いだせずにいた。黒人男子の状況はさらに悪い。というのも、テレビに登場する黒人男性の典型といえば、犯罪者か知性のない者ばかりだからだ。

そして唯一の例外は白人男子。彼らの自尊心はテレビによって増長されたのだ。というのはもちろん、テレビ番組中の良い役どころのほとんどは白人男性だからだ。

「テレビ中の白人男性の人生は、それは素晴らしいものですからね。権力を持ち、良い職業に就いていて、教養があって、きれいな家に美しい妻。しかもそれらを獲得するために当然してきたはずの苦労など、ネガティブな側面はほとんど描かれていません。」調査を行ったニコール・マーティン氏はこのように語る。子供はメディアで描かれるイメージ=世の中の普通という解釈をするようになるのだという。

ではこのような悪影響から子供を守るにはどうしたらよいのだろうか。

そのカギを握るのはやはり親なのだそうだ。テレビを見るときには子供と一緒に見て、様々な意見を言い合うのが大切らしい。そうすることによって、子供がメディアのイメージをただ受動的に受け入れるのではなく、それを批判的に見る洞察力を養っていけるようにするのだ。また、様々な立場の人が活躍するような番組を選んで見るようにしてあげることも大切だ。

そう、ここでもやはり親力が問われているのだ。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking