HOMEビジネス 駅構内の“大型ディスプレイ自販機”が順次撤去へ 別れを惜しむ声も、JR東日本に背景を聞いた

駅構内の“大型ディスプレイ自販機”が順次撤去へ 別れを惜しむ声も、JR東日本に背景を聞いた

菓子翔太

2023/10/05(最終更新日:2023/10/05)


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JR東日本の駅構内で大型のディスプレイ(画面)が備え付けられた黒い‟イノベーション自販機”を見た経験はありませんか?

今、イノベーション自販機は役割を終えて撤去が進められています。その理由について、JR東日本のグループ会社である株式会社JR東日本クロスステーションに取材しました。

イノベーション自販機とは

イノベーション自販機は、2017年に導入されたオーダーメイドの自販機です。大型ディスプレイに表示された飲料をタッチし、現金やキャッシュレスで決済できます。

JR東日本管内の主要駅に約400台設置されており、専用のスマートフォンアプリ「アキュアパス」を使うとポイントをためて商品と交換できるほか、当時“日本初”とうたわれた飲料のサブスクリプションサービス「every pass」を提供していました。

近未来も感じさせるイノベーション自販機は、2025年度末までに別タイプの自販機との交換を終える予定です。どうして撤去することとなったのでしょうか。

自販機の耐用年数は5~6年

自販機は耐用年数から5~6年で入れ替えが行われるため、2017年に導入されたイノベーション自販機も、入れ替えるタイミングを迎えました。

引き続き導入しない理由は、JR東日本グループの経営戦略が“新たなフェーズ”に突入したためだそうです。

駅ナカ全体の魅力向上へ

2017年にイノベーション自販機が導入された当時、運営していたのは株式会社JR東日本ウォータービジネスというJR東日本のグループ会社。

2021年に同社や株式会社JR東日本リテールネット、株式会社JR東日本フーズ、株式会社鉄道会館が合併し、株式会社JR東日本クロスステーションとなりました。

新たにできた株式会社JR東日本クロスステーションは駅ナカ全体の魅力向上を目指し、鉄道利用やSuica決済、駅ビルでの買い物などで貯めて使える“JREポイント”の活用に注力。

現在、耐用年数で入れ替えるタイミングに伴って、オーダーメイドで製作されたイノベーション自販機を作らないことを決めました。

今後は、キャッシュレス専用自販機の展開とともに、新たなサービスの提供も進めていく考えです。

ネットでは別れを惜しむ声も

今回の撤去に、X(旧Twitter)では、「さよならイノベーション自販機」「特に思い出はないけれど、無くなると聞くと淋しいですね」「無くなるという事で撤去される前に記録(撮影)しました」などと別れを惜しむ声が寄せられています。

<参照元>

https://www.acurepass.co.jp/terminate/index.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000388.000082978.html

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