マクドナルド11年ぶり赤字転落!データから見る「喫煙とファーストフード店」の関係

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日本マクドナルドホールディングス株式会社HP

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日本マクドナルドが8月1日から実施した「国内・全3135店舗の全席禁煙化」。「分煙」ではなく「全席禁煙」としたことに対し、愛煙家・嫌煙家からのみならず各方面から賛否両論、様々な意見が噴出している。

そのような状況下、日本マクドナルドは10月7日、今期の連結最終損益が170億円の赤字になると、2003年以来11年ぶりの赤字転落を発表。「期限切れ鶏肉問題」の影響とサラ・カサノバ社長は強調したものの「全席禁煙」の影響も少なからずあると見る向きは少なくない。果たして「全席禁煙」の実施は、マクドナルドの業績にどのような影響を与えたのだろうか。

「ファーストフード店での居心地調査」

先日、国内の調査会社ネオマーケティングは喫煙者500人に対して「ファーストフード店での居心地調査」というリサーチを実施。マクドナルドのみならず、あらゆるファーストフード店にとって経営上重大な「喫煙席の扱い」というテーマのヒントとなりそうだ。

まず「ファーストフード店に望むことは何ですか?」との質問に「喫煙スペース」と答えた喫煙者は53.4%。「価格の安さ」「スピーディーな商品の提供」に 次いで3位だった。また「ファーストフード店に行くのはどんな時ですか?」の問いに対して「タバコを吸うため」と答えた喫煙者は50.6%(「食事を取る ため」に次ぐ2位)。
さらに「タバコを吸いたい時、入店した店が禁煙の店だった場合どうしますか?」との質問には「その店は諦めて喫煙できる店に行く」が半数近く(49.2%)。「近くの喫煙スペースでタバコを吸ってから入店する」という人は4割(40.0%)だった。

これらの結果を見るに、喫煙者の半数以上が「ちょっと一服」を期待してファーストフード店を利用していると判明。全面禁煙となったマクドナルドは半数近くの喫煙者に”諦め”られてしまうことになる。

問われる経営手腕

8月に全面禁煙化を発表した際「お子様連れを含むすべてのお客様に、よりきれいな空気と健康に配慮した環境のなかでお食事をお楽しみいただけるよう配慮してまいります」とコメントしたマクドナルド。10月7日には業績不振改善に向けた重点施策として「各地域のマーケットの特性にあわせた最適なフォーマット」の展開を発表した同社だが、オフィス街など「喫煙のニーズ」が確実に存在している地域を思えば、これらの発表は矛盾しているようにも見える。

2003年以来の赤字見通しを発表し、発足から1年が過ぎた「カサノバ体制」の経営手腕が問われる中、「全面禁煙」が業績回復にどのような影響を及ぼすか、今後の展開を見守りたい。

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