”ショーンK”は意外と多い?経歴詐称の実態を探偵社に聞いてみた

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出典元:shutterstock

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海外の名門大学卒を謳い、テレビ番組に出演していた男性経営コンサルタントの経歴詐称が問題になっている。

週刊文春の報道によると、この男性は学歴どころか出自や現職まで偽った可能性があるようだが、ここまで酷くならずとも、一般企業の採用でも履歴書や職務経歴書のごまかしはあるかもしれない。

経歴詐称はどれほど件数があり、どのようにばれるのか。採用調査を行う探偵社に聞いてみた。

意外と少ない?学歴調査の依頼

ある大手探偵社に、採用時の学歴に関する相談件数を尋ねたところ、「ほとんどないですよ」と意外な回答が返ってきた。

基本的に企業側が出身校の卒業証明書の提出を求めるため、探偵社まで調査依頼が来ることは少ないという。

調査依頼のタイミングは社内で問題を起こした時が多く、「浪人隠しのため入学年度を早くする」「大学の出身学部を偽る」などがあったそうだ。企業ではなく、婚約者が結婚前に調査を依頼し、ばれるケースもあるという。

卒業証書いらすとや
ただし、別の大手探偵社は「話はよく聞くが、探偵社による学歴の確認は非常に難しい」と明かす。

現在は個人情報の管理が厳しく、探偵社による学校への問い合わせや卒業生名簿の入手は難作業。そもそも卒業生名簿を作成しない学校が増えたことも一因だ。

やはり留年を隠そうとした卒業年度の帳尻合わせなどが多いというが、外国の名門大学出身を偽装する例もあるそうだ。

「日本の学校より確認が難しいと思って詐称を試みるようです」。

職務経歴書は「月に300件」

卒業証明書によって確認できる学歴と違い、中途採用時、自己申告が頼りになる職務経歴書や職歴欄の詐称の相談は絶えないという。

前出の大手探偵社は「月に300件程度の相談がある」と苦笑いする。

探偵
前職で社長賞を受けたといった”話を盛る”例は日常茶飯事。空白期間を埋めようと勤務時期を延ばす、辞めた企業数を少なく見せるなどして「内容の整合性が取れない」事例も多いとか。

担当者は「辞めた会社が多かったり、書類選考ではねられる時期が続くと詐称するようだ」と背景を分析した。

お金を掛けて探偵社に依頼する企業が限られることを踏まえれば、この数字は氷山の一角だろう。

収入の多い少ないは関係ない

興味深いのは、学歴や職歴を詐称する人に特徴的な傾向が見られない点だ。

探偵社の担当者によると、中小企業の平社員から高給取りとされる大企業の幹部層まで、年齢や男女の別なく経歴詐称は見受けられるという。

学歴や職歴の偽装は、採用の有無や人員配置に関わる「重大な詐称」だった場合に、懲戒解雇の対象になることが判例で認められている。

しかし、詐称の大小を問わず、企業側の信用を著しく損なうことは間違いない。

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