35歳以降の妊娠の真実。「28歳から37歳で妊娠率は4%しか下がらない」一方、若い女性の卵子の方が出産成功率は高い

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Atlantic誌に掲載されたJean Twenge氏によるレポートは、35歳以上で将来妊娠を望む女性を勇気づけるものであった。2004年には「35歳から39歳の女性の3人に1人が自然妊娠できない」という研究結果が明らかにされたが、実はその調査は1670年から1830年の間のフランス人の出産事情に基づいたものだった。そして近代の女性を対象に調べてみると、28歳から37歳の間に、妊娠率は4%しか下がっていなかったと報告したのである。

 

しかし、自然妊娠できる能力が実際に30歳代半ばを境に低下するということが示された研究も存在する。

 

米産科婦人科学会(ACOG)によれば、2006年に実施された受精卵移植では、母体が35歳未満の場合44.9%が出産に至ったが、35~37歳では37.3%、38~40歳では26.6%、41、42歳では15.2%、43、44歳では6.7%と、出産成功率は加齢とともに下がっていった。ところが、若い健康な女性から提供された卵子を用いた場合、母体の年齢によらず、54%が出産に至ったという。これは、自分はまだまだ若いと思っていたとしても、女性の卵子は年齢とともに劣化し、それにより妊娠率が下がるということを意味している。

 

それに加えて、年をとるにつれて、母体となる女性自身が健康問題を抱えるリスクも増える。糖尿病、肥満、高血圧などは子供を授かろうとするときの障壁になる。母親が高齢になれば、分娩室で合併症を発症するリスクも上昇する。また、高齢出産でダウン症などの染色体異常などを持つ子供が生まれてくる確率も上がることは、よく知られている通りである。

 

ただ、高齢出産が危険であるという話は、実際よりも強調されている可能性がある。不妊治療に携わる医師はそもそも妊娠に問題を抱えた女性ばかりを相手にしているため、何も問題なく自然妊娠して高齢出産する女性はカウントされていないし、単に年齢が上になればなるほどセックスの回数が減り、結果として妊娠するチャンスが減るというだけかもしれない。

 

20代で妊娠できない女性もいれば、40代であっさり妊娠する女性もいるので、35歳というのは単なる目安に過ぎないことは確かだ。しかし、将来どのような問題が生じるかわからないのだから、可能であれば30代はじめでの妊娠を目標にすることが望ましいと、ニューヨーク州の産婦人科医で「V is for vagina」の著者であるAlyssa Dweckは語る。

 

もうその年齢を超えてしまっていても、将来母親になるために準備できることはある。最近では日本でも、卵子の状態や妊娠しやすさを調べる検査ができる病院がある。まずはそのような検査を受け、実際に自分や自分の卵子がどのような状態にあるのかを知っておくとよいだろう。健康を維持できていれば、何歳になっても母親になれる可能性はあるのだ。

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