古本のどこか懐かしい香りは、草木とバニラの匂いだった!

Text by

  • 0
Flickr_ShardsOfBlue

Flickr_ShardsOfBlue

図書館や古本屋に行くと、どこか郷愁をさそう懐かしいにおい。黄ばんだ古い本を開いた時の、ふわりと歴史を感じさせるそれが、どうしてあんな香りになるのか疑問に思った方はいないだろうか? カレッジ・ロンドン大学の化学者のMatija Strlic女史がThe Telegraphに語った所によると、製本に使用された材料は、古本のにおいと密接な関わりがあるのだという。

少し古い研究だが、Matija Strlic女史が古本のにおいについて真面目に検証した論文がある。それによると、どんなにおいになるかは、製本に使われた接着剤、紙、インクなどによって決められるのだという。時間が経つにつれ、本に使用された化学合成物が分解されていき、何百という揮発性有機化合物が空気中に発散される。その一つであるリグニンは、木材を由来とした化学化合物で、紙や接着剤に含まれており、バニリンとも密接に関連している。それが分解されると、リグニンは古い本に微かなバニラの芳香を与えるそう。

研究の第一人者であるMatija Strlic女史は次のように述べる。「かび臭さを伴った草木の酸化臭と、微かなバニラ臭。この紛れもないにおいは、本の内容と等しく本の一部でもあるのです」

古本販売の国際団体(ILAB)によると、本はその匂いによって製本された年代の判別も可能なのだとか。この研究でにおいの判別に使われた技術は、歴史書などを保存するのに応用されるのだという。

Posted: |Updated:

Text by

注目の記事

前の記事を見る

次の記事を見る

Ranking