赤ちゃんは生まれる前に聞いた音楽を覚えている。脳波の研究により明らかに

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よく3歳未満の子供はお腹にいた頃の事を覚えている、という話を聞くが、それが裏付けられるような研究結果をお伝えしよう。オープンアクセスのオンラインジャーナル『PLoS ONE』に掲載された研究によると、妊娠三半期後期に同じ音楽を何度も聞かせられた赤ちゃんは、生まれた後でもそのメロディを覚えていることが脳波による調査で明らかになった。

研究では、妊娠三半期後期にある女性24人を対象に行われ、12人はコントロール、そして残りの12人には週5回「キラキラ星」をお腹の赤ちゃんに聴かせるように指示。どのぐらいの回数を聞かされたかは個人によって異なるが、46〜64回の間だったという。そして赤ちゃんが生まれた後と、4ヶ月後に、全く同じメロディのものと、所々音符を変えた「キラキラ星」(ソソレレミミレ〜ドドシシララソ〜ではなく、ソソレミミレ〜ドシシラソ〜といった風に)を両方聞かせ、事象関連電位(ERP:思考や認知の結果として計測される脳波のこと)を測定した。なお、どれほど記憶が続くかを調査するため、新生児の時から4ヶ月後の最検査の間には、「キラキラ星」は聞かされなかった。

その結果、新生児の時と4ヶ月後に、全く同じメロディの「キラキラ星」を聞かせた時にだけ、胎児の時に旋律を学んだグループの脳波に統計的に有意な反応がみられた。音符を変えた「キラキラ星」では、両グループに差はみられなかったという。また、新生児の頃と4ヶ月後のデータを比較すると、新生児の時のほうが反応は大きかった。(4ヶ月経つと、やはり記憶は薄れるということだ。)

妊娠後半に“学習した”胎児の記憶は、以前の研究で考えられていたよりも長続きするようだ。ただし、4ヶ月でも記憶は薄れてしまうので、3歳ほどの子供が本当にお腹にいた時のことを“覚えている”かは定かではないが(親からの話やテレビの影響も否めない)、いずれにせよ4ヶ月という長い間持続するのは驚きの結果ではないだろうか。研究者らはこの結果を受け、妊娠後期に工事などの騒音に晒された赤ちゃんに、何らかのネガティブな影響があるかを調査する予定だ。

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