数学者に数式を見せたら、芸術的な「美」を感じる脳の部分が反応した――英国の研究者による実験結果

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人間は、美しい音楽や絵を見たり聴いたりすると、脳の眼窩前頭皮質という部分の活動が活発になる。なので、その部分で「美」を認識するのだろうと考えられている。音楽や美術作品以外にも美しいものはたくさんあるが、その中に「数式」を入れてもよさそうだということが、最近わかってきた。なぜかというと、数式を見ても、「美」を感じる脳のその部分が反応するからだ。

このことを明らかにしたのは、英国ロンドン大学の神経科学者Semir Zekiをリーダーとする研究者グループ。彼らは15人の数学者にいろいろな数式を見せて、その時の脳の反応をfMRI(MRIをさらに進化させた最新の検査装置)で調べた。すると、ある数式を見せた時に、美しい音楽や絵に反応するのと同じ部分が反応したとのこと。それはどんな数式か? 数学者たちそれぞれが、事前に「美しいと思う」と指摘していた数式だ。人によって美しさの判断基準はちがう。だが、少なくとも彼らの場合、自分が美しいと思う数式を見た時に、「美」を感じる脳の部分が反応したわけだ。なお、この実験の詳細はオンラインの学術ジャーナル誌「Frontiers in Human Neuroscience」2月13日号に掲載されている。

数学者は少し特殊かもしれない。一般人とはちがう。でも、数学の問題の解答を見て「美しい」とか「エレガントだ」と言った理系の人が、昔、私の周りにいた。それは、脳神経学的にも正しかったようだ。

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