頭を殴られたセールスマンが、数学的特殊能力を開花

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通常はコンピュータでしか描くことのできないフラクタル図形を、定規とペンで描いてしまえる人物がいる。今、米国のメディアで話題になっているJason Padgettという人だ。

元々は平凡なセールスマンだった彼は、暴漢に頭を殴られたことがきっかけで、このような特殊能力を身につけたという。

暴漢に殴られ、意識不明に

米国・ワシントン D.C.にある家具のショールームに務めていた彼は、ある日暴漢に襲われ、頭を強打されて意識不明になった。数回の脳外科手術を受け、意識を取り戻した時、彼には世界のすべてが「幾何学というレンズ」を通して見えたという。

プラックホール理論を視覚化

この時から彼は、相似形が無限に続くフラクタル図形を手で描けるようになった。彼の能力を詳しく調べた研究者Berit Brogaardによれば、彼は「フラクタル図形を手で描いた、世界で最初の人物」であるらしい。

物理学者ホーキングが提唱したブラックホールからの熱放射(ホーキング輻射)を視覚化した作品(?)や、無限に続く円周率を図形化したものなどが、彼の代表作としてメディアに多く取り上げられている。

誰にも備わっている能力なのか?

なぜこのような能力が突然身に付いたのか。前出のBerit Brogaard氏らが率いる研究チームがfMRI(磁気共鳴機能画像法)を駆使して彼の脳を徹底的に調べたが、未だに解明できていない。

ただ、脳の中の数学的計算を行なう領域と、5感から得る情報を統合させる領域の活動が、人一倍活発になっていることは分かった。

彼の脳に外科手術で失われた部分はなく、また、付け加えられた部分もない。このことから、「おそらく、人間の脳に元々備わっていた能力が、殴られた事をきっかけにして発現したのだろう」と研究者は考えている。

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