米軍が脳内モデム埋め込みの動物実験に成功、目的はサイバー兵士づくり?

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DARPA

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軍用の技術研究開発を行なうアメリカ国防総省の機関「アメリカ国防高等高等研究計画局(DARPA)」が、脳内に埋め込んで「モデム」として機能させる特殊センサーの動物実験を成功させた。

長さ十数ミリのステントロード

オーストラリア・メルボルン大学の研究チームと共同で開発されたそのセンサー(上の写真)は「ステントロード(stentrode)」と呼ばれる。

医療用のステント(血管などを拡張させるための外科器具)とエレクトロード(電極=electrode)の機能を兼ね備えているためだ。

このステントロードを、血管造影の際のカテーテル挿入と同じ方法で首から血管に挿入し、そこから脳の血管まで押し進め、目的の場所で「枝」を開かせて血管内の定位置に留める仕組みになっている。

開頭手術をしなくともセンサーを埋め込めるというのが、大きな長所だ。

サイバー兵士を作るために

この技術開発の目的の一つは、身体障害者の支援にある。

脳に埋め込まれたステントロードは、脳神経の電気信号を感知し、それをコンピュータ用の電気信号に変換して送信する。つまり、モデムのように機能する。

これを使えば、頭で思った通りにコンピュータやコンピュータ制御の車椅子、義足、義手などを動かすことができるようになる。

だが、米軍の思惑は少し違っている。DARPAによれば、兵士の脳にステントロードを埋め込んで、戦闘用ドローンや兵器の操縦をするための「ブレーン=マシーンインターフェイス(brain-machine interface)」とするのが意図であるという。

つまり、米軍は脳波で兵器を動かすサイバー兵士をつくろうとしている。ステントロードはそれに向けた一歩という位置づけだ。

人体実験は、2017年にオーストラリア・メルボルンのロイヤル・メルボルン病院で行なわれることになっている。

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