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地球内部に高速の鉄の流れがあることが欧州宇宙機関によって明らかに

University Of Leeds

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地球内部の深くに、ジェット気流にも似た高速の鉄の流れがあることが、人工衛星「Swarm」の調査で分かった。

Swarmは欧州宇宙機関(ESA)が2013年に打ち上げた地磁気観測衛星で、従来にない時間的・空間的分解能で地磁気を観測できる。それによって可視化された地球内部は、シャープなレントゲン写真と言っていい。

融けた鉄のジェット流

Swarmの最新データから分かったのは、地球のコアの外核部分(地下3,000km)に、著しく高速の鉄の流れがあることだ。(外核では鉄やニッケルが液状になっていると推定されている)

その流れは北極軸の周囲を回っている点で、「地上の(寒帯)ジェット気流に似ている」と、調査プロジェクトを進める英国リーズ大学の研究者は言う。

ちなみにジェット気流とは、大気圏上層にある高速の風の流れだ。

40km/年のスピード

ジェット気流に似ているとはいっても、それは融けた鉄だ。気流ほど速くない40km/年というスピードで動いている。しかし地学的に見ると異様な速さといえる。地球外核の他の部分にある鉄の動きよりも数100倍速く、地表面のプレートの移動速度と比べると数千倍の速さになる。

地球内部が明らかになっていく

これまでも、地磁気の測定から地球の内部構造がある程度推測されていたが、Swarmのデータが示すほどの正確さはなかった。

「今回の発見は、Swarmプロジェクトの最初の成果だ。Swarmのデータの細かさと正確さには驚かされた。今後の調査でどんな新発見があるか、我々にも想像がつかない」と研究者は言う。

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