やっぱり怖い睡眠不足 寝ないと脳が修復されないままだとマウス実験で明らかに

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私たちは寝ている間に頭や体を休めているだけでなく、脳の機能回復も行っていることがわかった。睡眠は脳細胞の修復を促し、ミエリン(中枢神経の外側を覆っている脂肪質の物質)の形成を促進しているという。

睡眠不足が遺伝子にダメージを与えることは既にわかっているが、米ウィスコンシン大学Michele Bellesi氏らの研究で、健康な人の脳内では眠っている間に乏突起膠細胞が刺激されてミエリンが生成、その結果ダメージを修復していると判明した。

マウスを使った実験で、睡眠時と無理やり起こされているときの乏突起膠細胞中の遺伝子の活動を比較したところ、眠っている間は遺伝子がミエリンの生成を促している事実が明らかになった。一方睡眠を妨害されて無理やり起こされているときの遺伝子の行いといえば、細胞を死に追いやるかストレスを与えるかのいずれかだった。また乏突起膠細胞及びオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPCs)は睡眠時、特にレム催眠中に2倍に増えるとも。

寝ているときと起きているときの神経細胞の違いは長きにわたり究明されてきたが、今回の実験で神経細胞の支持細胞も睡眠時と起きているときでは働きが大きく異なることがわかった。睡眠不足でミエリンがダメージを受けると、多発性硬化症を引き起こす可能性も考えられるとし、今後は睡眠不足と多発性硬化症との関係が注目されるだろうとのこと。研究結果は学術誌『The Journal of Neuroscience.』に掲載されている。

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