皮肉や嫌味がわからない人は共感力が低いと判明:大学調査

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flickr_WalterVargas.me_

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冗談や皮肉が全く通じない人がいるが、彼らに必要なのは共感力であることがわかった。カナダ・カルガリー大学の心理学者、ペニー・ペックスマン教授のグループが子どもを対象に調査したところ、他人に共感する力がないと皮肉を理解することができず、共感力の高い子どもほど皮肉や風刺、嫌味を難なく理解できることが判明した。

そもそも小さな子どもには皮肉は通じず、大体6歳~8歳になると少しずつ理解できるようになるといわれている。しかし中には思春期になっても、どう考えても嫌味だとわかる言葉でも、その意味を理解できない子どももいて、「この差は何なんだ?」と気になった同教授らはその原因を探った。まず子どもによって皮肉を理解する能力に差があるのは、それぞれの共感力が問題なのでは⁈と仮説を立て実証を試みた。子どもには相手の視点からその発言の意味を探る能力があり、話し手の態度や気持ちを踏まえて皮肉を言っているのかどうか判断していると推察したわけ。

その上で8歳~9歳の被験者31人に対して、人形を使って皮肉を理解しているかテストを実施した。風刺的な人形劇と、そうではない人形劇を観た後、人形が皮肉を言っていたと思ったら意地悪なサメの人形を、本心を話していたと思ったら善良なアヒルの人形を選んでもらった。その結果、子どもたちはほとんどの皮肉を理解しており、共感力の高い子どもは低い子に比べて皮肉を正確に判断する力が2倍だったという。

同氏いわく「子どもには難解な風刺も登場したが、たとえ皮肉とはわかっていなくても目を見張るなどその表情から判断するに、共感力の高い子どもほど相手(人形劇)の真意を探るべく、その力をフルに発揮していた」とのこと。共感力の高さは子どもによってまちまちで、この能力が低い子どもには特別なケアが必要になる場合も。嫌味や皮肉などわからず、言葉どおり受け取る素直さこそ子どもの特権だと思っていたが、共感力が極端に低いと精神病的な気質があるともいわれ、ピュアでいられる時期は意外と短いようだ。尚同調査結果は『Frontiers in Psychology.』誌に掲載されている。

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