自尊心低下時に特に効果的 ぬいぐるみに触れると死への恐怖が和らぐ:蘭大学調査

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flickr_RaViCa

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テディーベアに代表されるぬいぐるみには確かに癒し効果があることが判明した…とその前に、皆さんは日頃生きる意味について考えておられるだろうか?筆者は大して深く考えもせず、のらくらと暮らしているのだが、今回ご紹介する調査は、“人はしばしば自分は生きる価値のある人間か⁈との問題に悩んでいる”ことを前提に行われているのでご了承願いたい。

蘭アムステルダム自由大学の心理学者、Sander Koole氏はまず「自尊心の低い人は自分はいつか死ぬということを意識し、残りの人生をどうしたら意味のあるものにできるかと思い悩んでいる」との、少々乱暴とも思える仮説を立て調査を実施。ある実験では調査員が大学構内で被験者に接触。質問に答えるようお願いしてアンケート用紙を渡す。一部の被験者に対しては、調査員が肩に軽く手を触れながら用紙を渡した。

すると同じように自尊心が低下している人でも、肩に触れられた被験者の方が死への恐怖が少ないことが、質問に対する答えから明らかになった。また同じく肩に触れられた人の方が、死を意識させられた後も社交的に振る舞っていたそうだ。そこで同氏らは「自尊心の低い人は死の恐怖と向き合ったとき、誰かと触れ合っていたいと思っている」との新たな仮説を導き出した。というのも自己評価が低下している際、テディーベアに触れているだけで、被験者の恐怖は癒されていた。また死を意識してしまった被験者は「テディーベアの価値は23ユーロ」と答えたのに対し、死を意識していない人は「テディーベアの価値は13ユーロ」と答え、10ユーロもの開きがあった。

同氏いわく、自尊心の高い低いに関わらず、“自分は生きる価値のある人間か⁈”という疑問は、誰もが抱くものであり、死を意識するにつけ皆生きる意味を見つけるのに必死。自身の存在意義に不安を抱いたときは、ほんの少しでも誰かに触れると心が軽くなるという。触れる相手は生身の人間に限らず、テディーベアなどのぬいぐるみでも大きな癒し効果がある。自己評価が低下するうつ病や不安神経症の治療においても、“触れる”という行為が有効なのも頷ける。

ネット民たちの反応を見ても、日頃死や自分の価値について考えているか否かは別にして、テディーベアやお気に入りのタオル、ブリキのおもちゃなど自分だけの癒しグッズを持っている大人が多かった。

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