褒めて育たない子もいる 大げさに褒めても子どもの自尊心は低下するだけとの調査結果

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flickr_toehk

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「子どもは褒めて育てよう」と聞いたことがある。事実褒められれば満更でもない様子で、鼻の穴を膨らませて益々頑張る彼らの姿をよく見かける。しかし子どもによっては褒めると自尊心が低下し、その子を傷つけることもあるとの驚きの事実が判明した。

自尊心の高い子どもが親や周囲の大人からの賛辞を糧に伸びていく一方で、元々自尊心が低い子どもは過度な賞賛を受け、新たな挑戦をするのを避けたがるという。「自尊心を最も必要としているタイプの子どもにとって、褒められることは逆効果でしかない」と話すのは、調査を行った米オハイオ州立大学のEddie Brummelman氏。

しかし実際大人は、大げさに褒めてはいけない自尊心の低い子どもを、元々自尊心の高い子どもの倍も賞賛しているとか。これは「自尊心の低い子どもこそ、褒めて自信をつけさせた方が良い」との親心によるものと、共同研究者のBrad Bushman氏は分析している。但し気持ちはわかるが逆効果でしかないのが現実だそうだ。

調査では被験者の子どもたちに、難しい絵または簡単な絵を描いてもらう実験を行った。その結果自尊心の低い子どもは、大げさに褒め称えられても尚簡単な絵を描きたがっていた。ちなみに過度な賞賛とは「信じられないくらい」とか「完璧」などといった言葉を含むもので、「上手だね」は普通の褒め言葉で「あり得ないくらい上手だね!!」は過度な賞賛に値するとか。逆に元々自尊心が高い子どもは大げさに褒められると、更に難しい絵にチャレンジしようとする傾向にあったという。

自尊心が低い子に対し、「ものすご~く良く出来た!!」と褒め称えると、たとえ本心からそう思っても、本人にとっては「常にすご~く良く出来なければいけない」というプレッシャーや不安につながってしまうというから、子ども心は難しい。褒めて育つ子どもが確かにいる一方で、それがマイナスにしかならない子どももいることを頭の片隅にとどめておくべきだろう。

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