高度な教育を受けている人ほど、怪我による脳のダメージから完全復活できる

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flickr_CollegeDegrees360

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交通事故や階段などから転落した場合に多く発生する外傷性脳損傷。この外傷性脳損傷からの回復具合も、本人の教育レベルによって違いがあることがわかった。

外傷性脳損傷の回復具合は個人差が大きい

米ジョンズ・ホプキンス大学のEric B. Schneider博士は、23歳以上の中程度~重度の外傷性脳損傷の患者、769人を対象に調査を行った。患者は皆救急で治療を受けた後、入院しリハビリを行っていた人々である。

外傷性脳損傷の患者の予後は人それぞれで、死ぬまで障害が残る人もいれば、けがの程度は同じでも完全に元どおり回復し、社会復帰を果たす人もいる。「この違いが何なのかずっと謎のままだったが、今回の調査でその一部が解明されたかもしれない」と博士。

完全復活の可能性は高校中退以下に比べ、大卒は7倍、大学生は5倍!

さて、博士らは前述の被験者を教育レベルによりグループに分け、怪我から1年間経過観察を行った。

被験者のうち28%、219人がその後何の障害も残らずに社会復帰したが、その中で高校を卒業していない人はわずか23名、10%に過ぎなかった。一方大学教育を受けている人が136人(31%)、大学を卒業している人が76人(39%)にのぼった。

大学の学位相当の教育を受けた人は、高校を卒業していない人に比べ、外傷性脳損傷から完全回復する確率が7倍以上、大学教育に相当する勉強をしている人でも5倍に及ぶという。

博士は「勉強がどうやって脳を守っているのか、また教育が怪我や回復にどう影響するのかについては、更なる調査が必要」としながらも、ダメージを受けた脳の回復に勉強が一役買ってくれる可能性に期待しているという。

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