「この人借ります」直接本人から体験談が聞ける“ヒューマンライブラリー”が世界的な広がり見せる

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Facebook/Human Library Organization

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本を読んで、何かを感じ学ぶことは大変有意義である。そのため、読みたい本を無料で借りられる図書館はありがたい存在だ。

しかし興味のあること、不思議に思うことを、実際に体験した人から直接聞くことができれば、本を読む以上に価値ある経験となるだろう。

“人”を貸してくれる図書館

しかも図書館で本を借りるように、自分にとって有意義な時間をもたらしてくれる人物を“借りる”ことができれば、尚更ありがたい。

そんな人を本に見立てて読者に貸し出す「ヒューマンライブラリー」の活動が、デンマークで行われている。

まず読者(利用者)は図書館で本を選ぶように、カタログの中から話を聞いてみたい人を選ぶ。

話し手の種類は豊富

Good News Networkが伝えるところによると、これまで同カタログには、「ユダヤ人虐殺の生存者の子ども」「ジプシーの話」「イラクで戦った元兵士」「孤児となった少年」といった体験を語れる人物が名を連ねたとか。

他にも売春婦や政治家、葬儀屋などがボランティアとして参加することも。

「この話が聞きたい」と思ったら本人を借りる。貸出カードを持ってその人の前に座り、30分間相手の話を聞くというシステムだ。

こんな風に▼

Facebook/Human Library Organization

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じかに体験談を聞ける上、疑問や質問があれば直接本人に訊ねることができる。

互いの理解を深めるのが目的

この対人式図書館を開いているのは、Human Library Organizationという団体。2000年から活動を開始している。

普段触れ合うことのない、自分とは違う種類の人と話すことで、軋轢をなくし互いの理解を深めるのが目的だという。

最近ではトランスジェンダー経験者、耳や目の不自由な人、肥満や自閉症の人、ホームレス、難民なども「本」として参加しており、暴力や偏見をなくすためなら、聞きにくいことを聞いてもOKだそう。

ヒューマンライブラリーは主にコペンハーゲンで開かれているが、近々ギリシャ・アテネでの開催が予定されるなど、その活動は世界規模で拡大しており、多くの海外メディアでも取り上げられるなど注目度は増す一方だ。

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