シェア

おしえて企業さん第4回:夏にも女性にも飲んでほしい!40年以上甘酒を売る森永の次の戦略

缶入り甘酒

近年、若い女性の間で美容や健康に良いとして甘酒が話題になっている。

ブームを生んだのは、赤い缶入り甘酒で知られ長く業界を率いてきた森永製菓だ。

“老舗”企業森永の甘酒が女性の心をつかむ戦略とは。

甘酒を使ったマンゴーカクテル

森永の甘酒を使ったマンゴージュース

冬の飲み物を、かつての夏へ

「森永の甘酒」は1969年に瓶入りで発売し、74年に現在の缶での販売が始まった。

一般的に甘酒の主原料には米麹と酒粕の2種類があるが、両者をバランスよく混ぜた点が同社の甘酒の特長である。

47年目の現在も、缶入り甘酒での市場占有率が9割を超えるトップブランドだ。

「大量につくることが主流だった発売当初、1人前ずつ手軽に飲めるようにということで缶が誕生しました。

米麹の粒感を残せること、ホットウォーマーで温めて販売できることもあり、森永甘酒の主力製品になっています」

(森永製菓・菓子食品マーケティング部甘酒ブランド担当)

缶入り甘酒1本

同社によると、甘酒は元来、夏の甘味として冷やして飲むものだったといい、俳句でも夏の季語として扱われる。

記録的猛暑だった2010年夏ごろから、夏バテ防止の栄養補給に役立つとして同商品をPR。

需要が落ちやすかった夏に「伝統的な清涼飲料」としてのイメージ作りに成功した。

甘酒市場の6~8月の規模は、14年には4.6倍(2010年比)に拡大したという。

強いクセを和らげて

森永の甘酒は新たな試みとして、11月30日まで首都圏の居酒屋でコラボレーション商品を提供している。

複数の飲食店チェーンを展開する株式会社ジー・テイスト(名古屋市)と組んで「全国鶏行脚ぱたぱた家」28店で展開。

白玉ぜんざいやマンゴージュースなどのノンアルコール、さらにサワーとの掛合せなど7種類を用意した。

いずれも甘酒のむわっとした「お酒のにおい」を薄め、口当たりもさっぱりとしている。

森永の甘酒を使ったノンアルカクテル

森永の甘酒を使ったノンアルコールジュース

「強いクセが苦手な女性も多いため、甘酒に親しんでもらいたいと企画しました。

甘酒と相性が良く、お互いの良さを消さない組合せにしました。意外となんでも合うんだ!という発見をしてもらいたいです」

(森永製菓)

甘酒の入ったイチゴジュース

甘酒の入ったイチゴジュース

共同開発したジー・テイストも、40~50代の男性がメーンの客層に女性客を呼び込みたい考えだ。

「(サワーを除き)お酒が入っていない分、安価に楽しんでもらおうと1杯300円(税抜)に設定しています。

ノンアルコールの中では順調に伸びており、甘酒人気を実感しています」

(ジー・テイスト・広報)

冬の需要にもつなげたい

「特に若い女性層を狙っています」(森永製菓)という森永の甘酒。

発酵食品ならではの豊富なビタミンや糖質を基に、美容の一環となる疲労対策やリラックス効果を前面に出す。

公式サイトでも鍋やフレンチトーストなど、甘酒関連レシピを幅広く紹介する。

缶入り甘酒

「お正月に神社で配っているという強いイメージ」から脱皮し、「一年中おいしい甘酒」を目指す同社。

「夏の需要が一気に伸びた勢いで、もっとも飲まれる冬の需要のさらなる引き上げにつなげたい」と意気込んでいる。

 

【おしえて企業さん】記事一覧

第1回:キユーピー株式会社の「シンボルマーク」にまつわる6つのこと

キューピー

提供:キユーピー株式会社

第2回:富士フイルムの『写ルンです』がデジタル化に負けないワケ

Fujifilm

第3回:ノリの容器にプリン!「フエキ練乳ミルクプリン」開発エピソードを聞きました

フキエ6

Posted: |Updated:

Text by

前の記事を見る

次の記事を見る

注目の記事

Ranking