貧血治療で犬の血液を猫に輸血。患者の猫は完全回復をみせる

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PAKUTASO

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貧血症の治療のために犬の血液を輸血された猫が順調な回復を見せている。

 猫の貧血症に犬の血液で対応

このめずらしい治療は米フロリダ州のマラソン動物病院で2014年9月、同州に住むErnie Saundersさんの飼い猫であるバターカップに対して行われた。

バターカップの元気がないとしてSaundersさんによって同病院へ連れられてきたバターカップは獣医らの診察を受けたのだが、そこで血中の赤血球レベルが大きく低下する貧血症を発症していることが判明。

それだけでなく、即座に輸血を行わなければ命に関わる状況にも置かれていた。

だが、同病院にはバターカップに適合する猫の血液がなかったため、担当の獣医たちは緊急手段として犬専門の血液バンクから提供されていた犬の血液をバターカップに輸血することを決定。

治療は4時間にも及んだものの、輸血の間にバターカップが犬の血液に対して拒絶反応を見せることはなく、治療から約1ヶ月たった現在では以前のように元気な姿を取り戻したそうだ。

なお、輸血に使われた血液はあらかじめ赤血球と血漿が分離されたグレイハウンドの血液だったという。

一生に1回の”最終手段”

バターカップに行われた手法は異種間輸血と呼ばれる過去にもあまり類を見ない非常に珍しいケースであり、英Bristol大学のCatherine Bovens氏らによって2013年に発表された研究によると、猫が犬の血液を輸血されたケースは当時発表されているものでも62個しかなかったという。

犬の血液を輸血された猫はどれも短期間で今回のバターカップのような回復を見せたそうだが、この異種間輸血は猫が犬の赤血球に反応する抗体を持たないため可能となっているいわば”最終手段”。

2回目以降の輸血は猫の体内で抗体が作られてアナフィラキシーというアレルギー反応を引き起こすため、輸血を受けた猫が死に至る可能性が非常に高くなるそうだ。

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